終結 Ⅰ
この季節はいつも暑い…。
何で学校はクーラーをつけないんだろう…。
そんなことを考えながら私はLHRを聞いていた。
黒板では眼鏡をかけた、いかにもというような風貌の学級委員長が生徒の意見をまとめている。
何でこんなに暑い中、さらに暑くなるような体育祭の事なんて考えなくちゃいけないの?
あぁ、もう、イライラする。
きっと周りから見れば今の私は近づきがたい雰囲気を放っていたはずだ。
「ねぇ、何の種目にする?」
急に一人の女子生徒が私に話しかけてきた。
空気読めないって凄いな…。
今私に話しかけてきた友人をそんな風に思った。
「う~ん。どうしようか。」
一応、笑顔でそう答えておいた。
あぁ、もう、疲れる。
LHRが終わり、担任のどうでもいい長い話を聞き終えた。
やっと帰れる!
そう思うと嬉しさが込み上げてくる。
この瞬間はなんて素晴らしいんだろう。
バカバカしいかもしれないけど私はこの瞬間が大好きだ。
今までの学校での事が全て吹き飛ぶ。
さぁ、帰ってのんびりしよう!
変えるき満々で足早に教室を出ようとすると、後ろからまた空気を読めない声が聞こえてきた。
「ねぇ、遊び行こっ!!」
ハァ、またですか…。
すぐに誰かに合わせてしまう、まぁ俗に言う八方美人と呼ばれる人種の私は、誘いを断りきれるはずもなく、げんざい街中を歩いています…。
まぁ、それはいいんだけど…。
「何でアンタまでいるのよ…。」
そう、この男を含めた三人出歩いてるのだろう…。
「え?いや、めっちゃうまいパフェがある喫茶店に行くって言うから一緒にいこうかと…。ダメ?」
「い、いや…。ダメって訳じゃないけど…。あの、その、えっと…。そう!!男子高校生がパフェってどうかなって…。」
不意打ちをくらって思った異常に動揺してしまった…。
「いいだろ。別に。男子が甘い物好きで何が悪い!」
気付いてない…。かな?
それにしても、大丈夫かな。この二人と一緒で。
思わずそう思ってしまった。
ハァ、長い放課後になりそうだな…。