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元貧乏エルフの錬金術調薬店(web版)  作者: 滝川 海老郎
元貧乏エルフの錬金術調薬店

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6/7

6 ポーションの効果だよ

 なんとか午前中の実演販売を終わらせて、客が(さば)けたところで、お昼休憩にする。

 朝は買い物のあと、お昼を買うのもぎりぎりだったから、全く自転車操業もいいところだ。


 露店で食べ物を探して、購入した。

 今日はレタスとトマトのサンドイッチだ。二つ、買って一つをポムに分ける。


「ポム美味しい?」

「きゅっ」

「そう、よかったね」


 トマトの塩気やレタスの葉っぱが美味しい。これは当たりだった。

 ちょっと奮発したけど、よかったわ。


「トマト美味しい、これなら毎日でも食べたいね」


 自転車操業はまだまだ続く。宿代は今日の分は確保したけど、もし明日雨で露店が開けないと、宿代も足りなくなる。困る。


 貧乏暇なし。あくせく働くぞっと。


 残っている薬草をまた錬金釜でポーションに錬成する。

 またまたお客さんが集まってきて見てくれる。


 その中の一人に左手を怪我している人がいた。

 傷があり、周りが赤く()れていた。


「ポーション一つください」

「はい、どうぞ」


 受け取った人は、早速目の前でポーションを使い始める。

 まず少量を飲み、残りを傷がある左手に掛けていく。


「うっ、ちょっと染みるな」


 そしてじっと見ていると、ぎりぎり分かるくらいの早さで腫れが引いてきて傷も(ふさ)がりだした。


「なんだこのポーション、めっちゃ効く。おいみんな俺の左手見てくれよ」

「あの傷がもう引いていくなんて……」

「すごい効き目じゃあないか。市販品と全く違う、もっとゆっくり効くものだろ」

「たった一本のポーションでこんだけ効けば、お得だよ、まる儲けさあ。この効き目でこの値段。信じられない。超お買得だあ」


 あわわわわ。製作の実演販売はしてたけど、効き目を確かめる実演販売はしてなかったのに、勝手にしてくれた。


 さすがに売れまくり、というわけにはいかないけど、必要な人は買っていってくれた。

 十日しか持たないから、常備薬みたいに買うのはかなりもったいない。


 これだけ効果が実証されたら売れるだろう、と思うんだけど、今見ていた人とその人から話を聞いた人は分かってくれる。

 でも他のその他大勢は、すぐに噂が広まるっていうほど狭い世界ではないので、ものすごく有名になって、みたいなことは起こらないのだった。


 まあそうだよね。ここはハシユリ村じゃないし。


 でも話を聞いた限り、このフリマで売られている質の悪いポーションだけでなく、お店とかで売っている正規品でも、あまり回復効果が高くないっぽいという感じだったのは、とても気になるところだ。


 もしかして王都ではポーション作成の技術がひょっとして高くないのでは?


 疑惑は深まるばかりだ。


 安いって言っても、村の安いポーションと違い、周りの露店に合わせた王都価格だから、私からしたらやや高いくらいに思う。


 村の気分のまま、売っていたら、めちゃくちゃ安くて効きまくる怪しすぎるポーションになるところだった。セーフ。


 人も入れ替わり、私のポーションの効果を知る人がいなくなったし、在庫も残り数個になったので、午後二回目をやろうと思う。


「午後二回目の、ポーション作成の実演販売をいたします」


 誰が聞いているでもないのに、一応開始のアナウンスをしてみる。

 なんだろうと思ってこっちを見る人に赤面しつつ、周りのことは気にしちゃだめだ、と自分に言い聞かせて作業に集中する。


 まずは薬草をナイフで細かく切るところからだ。

 後の作業は前回と一緒なので、ぱぱっと混ぜて煮てミルルの実を入れて、ひと煮立ちさせて、癒やしの魔力を浸透させて発光したら、魔力を止めて完成。

 完成したらもちろん発光は止まってしまう。

 ずっと発光していたら、面白いし、ポーションだと一発で分かるんだけど、そこまで便利にはできていない模様。


「すごいすごい」

「なるほど、こうやって作るんだな」

「錬金術師様だ。なんでこんな露店でやってるんだろう」


 感想はさまざまだけど、全体的には好意的だ。かなりうれしい。

 こう、なんというかみんなに認められているみたいで。


 まあ、後はずっと一緒なので、以下略。


 本日は三回目もやって、そこそこの売り上げになりましたとさ。



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