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室内プリン盗難事件。  作者: 嵐山満
7/8

犯人。

 やはり決定的な証拠がないとなにもすることができないな。ならばその翔子を探ればいい。俺の話術でなんとかな!

 というわけで手始めに音理さんに聞いてみる。

「どうしたんじゃ、坊ちゃん」

「いや、実はプリン伯爵についてなんですがね」

「なんじゃ?」

「あれ、あなたでしょ?」

「は? なにをいっとるんじゃ若造」

「ですよねー」

 音理さんの反応からするとちがうっぽい。


 次に双葉さん。小田島さんの姿はなんか見当たらなかったから後回しだ。

「プリン伯爵って双葉さんですよね?」

「え、いや、なんのことか…… さっぱりわからないなー」

 うわ、怪しい。怪しすぎる。というか双葉さん犯人だろこれは。

「怪しいですねえ」

「そんな怪しいとかじゃなくてさ!! いやホントだよ? アハハ、ちょっと用事を思い出したよ。僕は少し席をはずすねさようならー」

 100パーセント犯人だ。プリン伯爵だ。よしコレを兄貴に伝えよう。そうすれば道は開けるはず。

 と、思っていたら俺の体は誰かに持ち上げられ、結構な速さで倉庫へと連れて行かれた。

「……ッ」

 思うように声が出せない。これがプリン伯爵の魔法か? いや、魔法なんてあるわけが無いんだよ。いいさ、その魔法とやら俺がぶち破ってやる!

「……!」

 俺は力ずくで口を開こうとした。だがボンドでくっついているようにはがれる様子は無い。

 だが俺はここで魔法を信じるなんてまね絶対しない。

「…… ふう」

 ついに俺は魔法を破りしゃべれるようになった。俺は魔法に対して免疫があるのかね。

 俺が魔法を破ったことに対して俺を倉庫まではこんできた人、鏡さんは絶句している。

 なるほどな、鏡さんもグルだったか。だが座升さんまでグルとは限らないな。俺も体験して初めて知ったが魔法はある。口を開くことのできない魔法が。

「鏡さん、これで終わりにしよう」

「俺は、俺はここで終わるわけには行かないんだよ! だから頼むよ、お前も口をふさがれているフリをしていてくれよ!」

 なぜそんなにあわてる? おれには理解できねえな。

 だが一つ判る。鏡さんは仕方なく、目的のためにこんなことをしている。そしてその目的は俺には考え付かないようなものなんだろう。

「見苦しいですよ、鏡さん」

 鏡さんの後ろには双葉さんが立っていた。いや、あれは双葉さんじゃない? 男?

「おや、驚いているようですね。そう。双葉という女は居ない。そのかわり或という男がいたんだ」

「お前、男だったのか!」

「真相を知ったからには、消えてもらいましょう」

はしょった


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