犯人。
やはり決定的な証拠がないとなにもすることができないな。ならばその翔子を探ればいい。俺の話術でなんとかな!
というわけで手始めに音理さんに聞いてみる。
「どうしたんじゃ、坊ちゃん」
「いや、実はプリン伯爵についてなんですがね」
「なんじゃ?」
「あれ、あなたでしょ?」
「は? なにをいっとるんじゃ若造」
「ですよねー」
音理さんの反応からするとちがうっぽい。
次に双葉さん。小田島さんの姿はなんか見当たらなかったから後回しだ。
「プリン伯爵って双葉さんですよね?」
「え、いや、なんのことか…… さっぱりわからないなー」
うわ、怪しい。怪しすぎる。というか双葉さん犯人だろこれは。
「怪しいですねえ」
「そんな怪しいとかじゃなくてさ!! いやホントだよ? アハハ、ちょっと用事を思い出したよ。僕は少し席をはずすねさようならー」
100パーセント犯人だ。プリン伯爵だ。よしコレを兄貴に伝えよう。そうすれば道は開けるはず。
と、思っていたら俺の体は誰かに持ち上げられ、結構な速さで倉庫へと連れて行かれた。
「……ッ」
思うように声が出せない。これがプリン伯爵の魔法か? いや、魔法なんてあるわけが無いんだよ。いいさ、その魔法とやら俺がぶち破ってやる!
「……!」
俺は力ずくで口を開こうとした。だがボンドでくっついているようにはがれる様子は無い。
だが俺はここで魔法を信じるなんてまね絶対しない。
「…… ふう」
ついに俺は魔法を破りしゃべれるようになった。俺は魔法に対して免疫があるのかね。
俺が魔法を破ったことに対して俺を倉庫まではこんできた人、鏡さんは絶句している。
なるほどな、鏡さんもグルだったか。だが座升さんまでグルとは限らないな。俺も体験して初めて知ったが魔法はある。口を開くことのできない魔法が。
「鏡さん、これで終わりにしよう」
「俺は、俺はここで終わるわけには行かないんだよ! だから頼むよ、お前も口をふさがれているフリをしていてくれよ!」
なぜそんなにあわてる? おれには理解できねえな。
だが一つ判る。鏡さんは仕方なく、目的のためにこんなことをしている。そしてその目的は俺には考え付かないようなものなんだろう。
「見苦しいですよ、鏡さん」
鏡さんの後ろには双葉さんが立っていた。いや、あれは双葉さんじゃない? 男?
「おや、驚いているようですね。そう。双葉という女は居ない。そのかわり或という男がいたんだ」
「お前、男だったのか!」
「真相を知ったからには、消えてもらいましょう」
はしょった




