ワライカワセミが鳴いている
〈クルス〉は、大きなタオル一枚を巻いているだけなんだ。
「旦那様、私ばかり見てないで、その敷物の上に座ってください」
〈クルス〉はちょっぴり頬を染めて、ちょっぴり内股になっているぞ。
「あぁ、分かったよ」
僕は言われるままに、敷物の上へちょこんと座った。
〈クルス〉のタオル姿に何かを感じ取り、〈クルス〉に我が身を全て委ねることにしたんだ。
迫りくる予感で、既に股間が張り切っているぞ。
「旦那様、治療の邪魔ですので、服を脱がせますね」
〈クルス〉は僕の服を、丁寧に脱がしてくれた。
僕の股間の状態を見た時に、「クスッ」と笑ったような気がしたぞ。
〈クルス〉、どういう「クスッ」なんだよ。
場合によっては、泣いちゃうぞ。
僕は全裸で顔を下にして、マットレスの上へ寝かされている。
〈クルス〉は僕の太ももの辺りに跨って、腰の辺りをマッサージし始めた。
両手には薬草の匂いがしている、ヌルヌルの油みたいのを塗っているらしい。
タオルは邪魔になるから、もうとった感じだ。
腰は揉まれて気持ちが良いのだが、僕の太ももでも〈クルス〉を感じてしまう。
〈クルス〉の太ももとお尻の感触が、ムチムチと柔らかくて気持ちが良いんだ。
心と身体が癒されて、ムクリムクリ元気になってきたぞ。
でも、何かがおかしい。
ムチムチが多過ぎるんだ。
僕に触れている〈クルス〉の素肌の面積が、想像以上に広く感じられるぞ。
〈クルス〉の下半身は、一体どうなっているんだ。
「旦那様、どうですか。腰の疲れは良くなりましたか」
「うん、とっても気持ちが良いよ」
「うふふ、それは良かったです。次は肩の辺りを揉みますね」
〈クルス〉は僕の身体の上で、自分の身体を滑らして今は背中の辺りだ。
ヌルヌルの油を、僕の肩と首に塗り込むように、優しく揉んでくれている。
僕の背中はもちろん、〈クルス〉の手と太ももは油でツルツルだろう。
だから〈クルス〉は、滑らないように僕に覆いかぶさってくる。
直接じゃないが、〈クルス〉のおっぱいの感触が僕の背中に感じるぞ。
凝った肩と首が、柔らかくほぐされるけど。
あそこは逆にコリコリだよ。
「旦那様、次は身体の前面を揉みますので、仰向けになってください」
「分かったよ、おぉ、ちょっと滑るな」
僕が仰向けになったので目の前に、〈クルス〉が僕へ馬乗りになっているが見える。
〈クルス〉の着ているのは、下着だけだった。
「ふぅん、旦那様、あまり見ないでください。油がつくため仕方がないのです」
「で、でも、その下着すごく小さくないか」
「ふぅぅん、これは旦那様が、王都のお店で選んだ下着でしょう。せっかく選んで頂きましたので、着てみたのです。いかがでしょう」
〈いかがでしょう〉と問われたら、〈いかがわしい〉と答えるしかない。
〈クルス〉はマイクロビキニみたいな、極小の三角形を三つヒモでつけているだけだ。
〈サトミ〉と行ったあの店で、結果的に大人買いしたセクシーランジェリーの一つらしい。
色は爽やかな青色だ。
抜けるような空色なんだ。
〈クルス〉は顔を真っ赤にして、恥ずかしいのか腰を少しクネクネと動かしている。
普段真面目な〈クルス〉と、極小の三角形の組み合わせは破壊力が抜群だ。
甚だしいギャップ萌えだと思う。
だって、おっぱいは先っちょを辛うじて隠されているだけだし、下の方の極小三角は隠しきれてないんだ。
油が滲みて透けているし、動いたせいで〈鋭角二等辺三角形〉になり果ててしまっている。
〈おケッケッケッケッケッケケッケッケッケッケッケ〉と、僕の心の中でワライカワセミが鳴いているぞ。
僕のあそこも、燃えるように熱くなってくる。
「〈クルス〉、最高だよ。すごく際どいけど、〈クルス〉に良く似合っているぞ」
ここは正直に、〈すっごくエロくて堪んない〉と言わない方が良いだろう。
そう言う目的で〈クルス〉が着たことを、分かっていても強調してはいけないんだ。
「うふ、この下着は私にはどうかと思ったのですが。そうですか、似合っていますか」
〈クルス〉は、どう思われるか心配してたんだろう。
でも僕がエロいことを否定するわけがない、かなりの勉強不足だぞ。
「うん、〈クルス〉の魅力をいつも以上に引き立てているよ」
「うふふ、あまり褒めないでくださいよ。それでは、揉み治療を再開しますね」
〈クルス〉は、覆いかぶさるようにして、僕の肩を揉み始める。
そうすると〈クルス〉の唇が、目の前にあるって言うことだ。
そういう状況ならば当然のように、僕は〈クルス〉にキスをするってことになる。
それ以外に何をするんだと、僕は声を大にして言いたい。
「んんう、旦那様、そんなことをされたら、治療が出来ません」
「へへっ、僕ばかりじゃ悪いから、〈クルス〉も揉んであげるよ」
僕はそう言って、〈クルス〉のおっぱいへ手を伸ばした。
極小の三角形は、極小ゆえにその防御力は極小である。
触れただけでスルリと、守っていた先っちょを僕の指に明け渡してしまう。
今はもう鎖骨の辺りで、ヒモ状に巻き着いているだけだ。