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ピョンピョン太もも(再)

 久ぶりに小屋に向かった。


 怪我が回復するまで、猫達の世話を〈サトミ〉に丸投げしてたからな。怒っているかもしれない。

 最初から〈サトミ〉に世話をさせる腹積もりだったが、物事には自ずと限度がある。

 「過ぎたるは猶及ばざるが如し」だ。少し違うか。


 「〈サトミ〉、居るかい」


 「あっ、〈タロ〉様、もう大丈夫なの」


 「このとおり、普通に生活出来るまで良くなったよ」


 「〈タロ〉様、本当に良かった。〈サトミ〉、すごく心配したんだから。神様に〈タロ〉様が、早く良くなりますようにって、一杯お祈りしたんだよ」


 「〈サトミ〉、有難う。お陰で早く治ったよ」


 「ヘヘッ、〈サトミ〉のお祈りがつうじたのかな。でも顔に傷が残っちゃったね」


 「そんな目立たないし、傷があった方が、凄味が出るだろう」


 「うーん、〈サトミ〉は傷があっても、気にならないけど。傷があっても、なくても〈タロ〉様は、〈タロ〉様だよ。でも、もう傷が残るような、危ないことはしないでね」


 「約束するよ。この傷を見るたびに、危険なことをしない戒めにするよ」


 「〈タロ〉様、本当に約束だよ。破ったら、〈サトミ〉怒るからね。怖いよ」


 〈サトミ〉は、怒っても可愛いんだろうな。


 「そうだ、〈サトミ〉。猫の世話を全部やらせて、ゴメン。大変だったろう」


 「〈サトミ〉は、猫ちゃんが好きだから、大変じゃないよ。ちゃんとお世話もしたし、一杯お話もしたんだよ」


 「そうか。そうか。〈サトミ〉有難う。〈サトミ〉が居てくれて良かったよ」


 「ヘヘッ、また、褒められちゃった。あっ、〈タロ〉様に聞きたいことがあったんだ」


 「何だい」


 「〈ジェ〉の目がキラキラしているの。おヒゲも凄く長くて、まるで、お話に出てくる神獣様みたいなの。また、〈サトミ〉が、変なことを言ってるって、思われるかもしれないけど、〈タロ〉様なら、バカにしたりしないよね」


 やっぱり、普通の猫とは違うよな。


 「〈サトミ〉にもそう見えるか。僕も神獣かもしれないと思っていたんだよ。実は「天智猫」に、この猫達の世話を頼まれたんだ。でもこれは、内緒だよ。騒ぎになると猫達も嫌がるだろう」


 「うぁ、うぁ、すごいです。すごすぎます。神獣様だ。「天智猫」様だ。お話の中の出来事だよ。

〈タロ〉様は「天智猫」様とお友達なんだ。そんなのお話にもないです。〈タロ〉様すごすぎ」


 〈サトミ〉は、また、嬉しくなったのか、「「天智猫」様だ」って言いながら、ピョンピョン飛び跳ね始めた。


 スカートが捲くれ上がって、〈サトミ〉の健康的で、モッチとした太ももがよく見える。

 僕も、ピョンピョン跳びながら、太ももを有難く鑑賞させて貰う。


 おお、良いぞ、その調子、もっと跳べと思っていたら、〈サトミ〉は、急に飛び跳ねるのを止めてしまった。

 そうか、あまりドタドタすると、また母猫からのクレームが入るからな。残念。


 「〈タロ〉様、見てましたね」


 〈サトミ〉は、少し咎めるような口調で聞いてきた。まさか。


 「な、何のことだ、〈サトミ〉」


 「〈サトミ〉の足、ずーと見てたでしょう」


  あぁ、バレてる。

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