第1章 建国編 4話
第4話 ギフトの進化
まずはベッドだな
寝床は何より大事だと思う。
『クラフトのギフトを使用』
『ベッドを作成』
…………………………
何も起こらない。
恥ずかしい!めっちゃ恥ずかしい!
え、なに言葉にするだけでできるんじゃないの!?
【ベッドを作成するにはクラフト能力中級が必要になります】
【初級では日用品 コップや皿などが作成可能です】
【進化までの必要経験値500】
【ギフトの使用方法は間違ってはいません】
ありがとうイヴさん…
そうか、まずは進化させないとなんだな
ではとりあえず。
『クラフトのギフトを使用』
『コップを作成』
今度はそう言い終わると同時に
目の前の地面が薄く光り、光の中心からガラスコップが現れた。
『おお!ほんとに出た!』
『出たけど、ガラスコップなんだな…』
『世界観的に木製かと思ったが』
【クラフトのギフト初級を使用したことによりMPを10使用 クラフトのギフトの経験値を1獲得】
【創造神の祝福により獲得経験値を10倍 経験値を10獲得】
【クラフトのギフトは使用者の記憶 想像を具現化します】
【マスターの記憶 想像で1番鮮明だったのがガラス製でした】
そういうことか
記憶や想像がしっかりしてるほど物も上等になっていくのか。
そうだ、残りのマジックポイント確認しておこう
『ステータスオープン』
名 コハク・イチノセ
ステータス Lv:1 Lv:2まで残りEXP190
・HP290・ATK200・AGI150
・MP292・DEF200・LUK150
称号
・最高神の信徒
・最高神の祝福
・最高神の権能
ギフト
・英知のギフトE級
全属性魔法 初級
進化までの必要EXP 4700
・武勇のギフトE級
全物理攻撃補正 初級
進化までの必要EXP 5000
・クラフトのギフトE級
クラフト能力 初級
進化までの必要EXP 490
ふむ。
自然回復もあってかマジックポイントはかなり残っている。
ただ、攻撃を受けたわけでもないのにHPが減っているのは、
体力や空腹なんかも影響するってことだろうか…。
寝床の確保もだが余裕があるとはいえ食料確保も急ぐべきだろう。
とは言えギフトを進化させないと魔獣を狩ることも出来ないか…
『クラフトのギフトを使用』
『コップを作成』
そこからは休むことなくコップ、皿、スプーンやフォーク等々
マジックポイントが枯渇するまで作り続けていると
【必要経験値の取得を確認】
【コハク・イチノセのレベルが2に上がりました】
【レベルアップにより全てのステータスが上昇】
【全てのステータスを回復しました】
突然のイヴからのメッセージ
確認すると同時に体の疲れや空腹などが治っていくのを感じた。
『おお!レベルアップすると全回復するのか』
『これはありがたい。クラフトの進化も捗る!』
『ステータスも確認しとかないとな』
『ステータスオープン』
名 コハク・イチノセ
ステータス Lv:2 Lv:3まで残りEXP600
・HP450・ATK300・AGI225
・MP450・DEF300・LUK225
称号
・最高神の信徒
・最高神の祝福
・最高神の権能
ギフト
・英知のギフトE級
全属性魔法 初級
進化までの必要EXP 4700
・武勇のギフトE級
全物理攻撃補正 初級
進化までの必要EXP 5000
・クラフトのギフトE級
クラフト能力 初級
進化までの必要EXP 300
『はは…すげえな、軒並み1.5倍か…』
『これならクラフトのギフトを進化させるまでマジックポイントが尽きることはなさそうだ』
ステータスを見て経験値の分配も多少理解できた。
俺自身の経験値はクラフトでも魔法でも増える。
ただクラフトのギフトで得た経験値は、
俺自身の経験値とクラフトの経験値しかもらえず英知 武勇の経験値は増えないようだった。
それからも進化するまでひたすらに作り続けた。
そして…
【必要経験値の取得を確認】
【クラフトのギフトがD級に進化しました】
【進化によりMPの最大値が上昇しました】
【進化によりクラフト能力中級を獲得】
【日用品の他に生活用品 嗜好品を作成可能になりました】
『よっし!嬉しい誤算でマジックポイントも増えてくれた』
『そんでもって何より嬉しいのが嗜好品の作成能力!』
俺は目的だった生活用品をスルーし、
はやる気持ちを抑えきれずギフトを使用した。
『クラフトのギフトを使用 煙草を作成!』
記憶を元に俺の愛用していた銘柄の煙草が作成された。
さっそく封を開けて咥えた。
『英知のギフトを使用 火属性魔法初級を発動』
指の先からライターと同等程の火が出るのをイメージしながら唱えた
想像通り小さな火が指の先から現れた。
咥えた煙草に火をつけて、深く吸い吐き出す。
『ふぅー…。』
深く染み渡る。
短い喫煙歴だったが最高の1本だった。
『疲れたな…』
レベルアップのおかげで体力的には余裕があるが、
色々あったおかげか精神的にかなりの疲れを感じていた。
吸い終わった煙草を地面で押し消し、そのまま眠りについた。