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第1章 建国編 1話

第1話 ようこそ“ミゼル”へ

『ヌシにはこれから今まで過ごしてきた世界とは別の世界へ行ってもらう』


『異世界転生とかいうやつですか?』


『うむ。正確には生まれ変わるわけではないので転移になるかの』


『はぁ…そこへ行って俺はいったいどうすれば?』


『よし、それでは具体的な説明をしようかの』


そう言ってアデムは異世界へ俺を転移させる目的について話し始めた


『まずヌシを送る世界の名は“ミゼル”』


『この世界では2000年もの間、長い長い戦争がおこっている』


『14の国がありそれぞれがミゼルを我が物にしようと争いを続けている』


『だが各国の力は拮抗していて2000年の間崩れることはなかったのじゃ』


『2000年もの間争われ続けてきたが拮抗していたおかげで大きな戦争はなかった』


『しかしここ数年で遂にその均衡が崩れかかっておる』


『一度崩れればもう止まらぬ。次々と国が滅んでいくであろう』


『そしてこのままではある“一国”が世界を統べることになる』


『ヌシにはそうなる前に15番目の国の王としてミゼルを統一してもらいたい』



アデムの話を黙って聞き

一区切りした所で返事をした。


『いや無理だって!』


『そもそも俺ただのフリーターだし、戦争とか王になれとか出来るわけがない!』



『まぁ待て、話はまだ終わっておらん』


『ミゼルではヌシの世界には存在せんかった魔法が存在する』


『そしてこの世界では“ギフト”というものがある、ギフトとは誰しもが一つ持っている恩恵じゃ』


『それぞれの身体能力もパラメーターとして数値化されて見ることが可能じゃ』



『まるでゲームだな…』



『そう、わかりやすく言えばヌシの世界であったゲームのような世界じゃな』


『ただし、ミゼルでのHPの消失は死を表す』


『ヒットポイントというより生命力じゃな』


『そこでヌシにはわし、最高神からのギフトを授ける。』


『さぁ!この中から好きなものを三つ選ぶがよい!』


そう言うとアデムの後ろに無数のウインドウのようなものが現れた。


・炎のギフトE級 

炎魔法 初級

進化までの必要EXP 1000


『ギフトには様々な物がある、そして全てのギフトはまずE級から始まる』


『そしてギフトには錬度というものがありこれを鍛える事でギフトが成長していく』


『Eから始まり極めることでS級へと至る』


『例えばヌシが今見ている炎のギフトであればE級がD級に進化し極めればS級へと至る』


『ただギフトをS級にまで育てることは至難の業であり、各国の王クラスでようやくA級ってところかの』


『そしてギフトとは神からの贈り物である、三つも与えられるのはわしのみじゃ』


『よく考えて選ぶとよい、ヌシにはこれからこの世界の王になってもらわねばならん』


まだ半信半疑ではあるが、どうせもう死んでいるのだ。

なら夢のような話だが乗ってみるほうが面白そうだ

ゲームはそれなりにやってきた、三つ選べるらしいがしっかり考えよう。


『おお、そうじゃったギフトとは別にわしからの“特別な贈り物”をやろう』


そう言ってアデムは杖を俺に振りかざした

杖を振られると同時に俺の体が光りだした。


『これはギフトとは別で言うなれば称号のようなものじゃ』


『ステータスオープンと唱えてみよ』



『……ステータスオープン』


唱えると目の前にウインドウが表示された


名 コハク・イチノセ

ステータス Lv:1 Lv:2まで残りEXP500

・HP300・ATK200・AGI150

・MP300・DEF200・LUK150

称号

・最高神の信徒

・最高神の祝福

・最高神の権能


『うむ。見えたな』


『その信徒、祝福、権能がわしからの特別な贈り物じゃ』


『最高神の信徒は初期ステータスを上昇させる、同じレベル1の人間の10倍のステータスとなる』


『最高神の祝福は獲得する全ての経験値を10倍させる』


『最後に最高神の権能はわしと同じ力を三度まで使えるというものじゃな。まぁチートじゃよ』


なるほど。

これらの能力があるならばさらに選ぶギフトをよく考えないとな

それにしても三つのギフトに三つの称号、三度まで使える力

ランプの魔人さんのような神様だな……。


それから一通りギフトを見ていき

最終的にこの三つのギフトに決めた。


・英知のギフトE級 

全属性魔法 初級

進化までの必要EXP 5000


・武勇のギフトE級 

全物理攻撃補正 初級

進化までの必要EXP 5000


・クラフトのギフトE級 

クラフト能力 初級

進化までの必要EXP 500


『俺がもらうギフトはこの三つにします』


『ふむ……。なるほどの、よいじゃろう!』


『ではもう時間がないのでな、さっそくヌシをミゼルへ送り込む』


『ヌシが降り立つ場所は14国のはずれにある皆が手を付けておらぬ“死の土地”と言われる場所じゃ』


『コハク・イチノセよ!ミゼルの安寧はヌシの手にかかっている!』


アデムがそう叫ぶと、俺の周辺が激しく光りだし体が浮き上がった。


ん?ってか今死の土地って言った?

今から死の土地に送り込むって言った!?


『アデム様!死の土地ってどういうことですかー!?』


俺の叫びも虚しく、強制的に次元の狭間のような黒い空間に吸い込まれていった。







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