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誰が主人公でもない『私達』の物語  作者: 和羅紫
第1章 美しく棘のある薔薇
8/9

第3話 それぞれの覚悟

莉奈(まな)視点



案内係「では、こちらへ」


と、誘導される

私は今ようやく『Rose』の大きくて広すぎる本社に着き騎士候補の集まるエントランスにいる





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





数時間バスに揺られたあとやっとの思いでバスからおり数分歩いすぐに『Rose』の敷地に入ったが本社までの道がまた遠い

数メートル先にRose』の本社が見えるのに私の周りには木々や噴水に立派な数々の像と並び立つ花壇があった。それらは綺麗に本社の方まで並べられている



(これなんの道なの…!!いや、道路だコレ)



溢れる気持ちは抑え込み私は本社目掛けて歩き出した



約5分くらい歩いただろうか

やっと本社に着きエントランスにある受付係の元へ向かう




「あの、すみません。騎士候補の神那 莉奈(しんのまな)ですが…」




受付係「…はい、神那(しんの)様ですね。そちらの案内係が案内をしますのでついて行ってください」




「はい、分かりましたありがとうございます」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




そう言われて今に至るのだ




案内係「神那(しんの)様こちらのソファーにお座り騎士様たちがいらっしゃるまで待機していてください」




「分かりました、案内ありがとうございます」




とお礼を言うと案内係は【ニコッ】と微笑み一礼をして去っていった



(なんか、いい気分…最高のおもてなし)




感動しながら言われたソファーに向かうと既に騎士候補達が集まっていて座っていた




「ひっ…」




ソファーに座っていたのは転生する前に画面越しに見ていたキャラ達だ

美しいすぎてキラキラとエフェクトが漂っているよつに見える




(あぁっ、本物だ!!)




ニヤけてしまわないように気持ちを引きしめて騎士候補達が座っているソファーに向かう





「あの、おはようございます!!騎士候補の方達ですか?」




?「えぇ、そうですよ。」




と返事を返してくれたのは攻略対象者である白夜 秋十(しろやあきと)くんだった




?「どうぞ、あなたもお座りください」




座るように促したのはその双子の妹でお助けキャラの白夜 冬香(しろやとうか)ちゃんだ




2人とも優しく優雅に微笑んでくれた



(双子ズ尊い!!かわいぃい)



この双子は『蜜君』でもかなりの大好物だ

2人のクリーミーブロンドはとても滑らかな色でふわふわしていて2人とも愛らしい美男美女でファンの間で性別問わず人気があった




?「あっ!神那(しんの)ちゃんだ!!」




?「本当だ、神那(しんの)さん卒業式以来だね」




更に声をかけてくれたのは高3のクラスメイトで攻略対象である槙吞 双太(しんのそうた)くんと淵公 柊(ふちこうひいらぎ)くんだ



この2人は乙女ゲームのメインキャラでもある

攻略対象はかなり複数いるがそのうちのメインでヒロインの元同級生というポジション

その設定はかなりプロローグからファンを沸かせた




(双太(そうた)くんのキャラは定番中の定番だけどめっちゃ良かったなぁ…。(ひいらぎ)きゅんはもう神。」



淵公 柊(ふちこうひいらぎ)は外国人でダークブラウンのスッキリした髪に明るめの茶の瞳




しっかりしているように見えて、仲良い人にはかなりやんちゃで甘えん坊さんというところがまた人気だった



高三の時にこの2人と同じクラスになった時は毎日がパラダイス状態だった



とりあえず、私は空いてる双太(そうた)くんの隣に座った




「2人とも久しぶりだね!元気そうで良かったよ」




双太(そうた)「だね!俺も(ひいらぎ)神那(しんの)さんが元気そうで嬉しいよ」




(ひいらぎ)「でもまさかこの3人が騎士候補だなんて凄い縁を感じるね」




「ふふっ、そうだね」





まぁ、前世の知識でストーリーは把握済みだから分かっていたけどね




秋十(あきと)「そちらの3人は同級生ですか?」




莉奈(まな)「はい、そうです」




冬香(とうか)「凄い偶然ですね…」




(ひいらぎ)「そうですよね、とても驚きましたよ」




双太(そうた)というか、同じ騎士候補の仲間だから名前呼びと敬語なしで話そうぜ!そちらの篠川 憂(しのがわゆう)さんも!」




と、ここでフレンドリーな双太(そうた)くんが動き出す

プロローグではこの双太(そうた)くんの行動で騎士候補達の絆が始まる




(ゆう)「えっ、俺は敬語がデフォルトなので…名前呼びなら大丈夫です」





(んんっ、この敬語がデフォルトプラス少し恥ずかしがり屋という点はかなり色んなファン達に刺さっていた)




秋・冬(あきとう)「なら遠慮なくそうする」





「ふふっ、双子のシンクロ凄いですね!」




秋・冬(あきとう)「そうかな?」





また揃った双子の言葉に私たちはお互いに顔を見合わせ盛大に笑った

(ゆう)くんも笑っていることに自分で驚いていて微笑ましい。理由を既に知っている私は早く攻略してしまいまち気持ちでいっぱいだ




(ひいらぎ)2人ってあの有名な金持ちの多い白銀学園の生徒だよね?」




秋十(あきと)「そうだよ、でもなんで知ってるの?」




双太(そうた)まじか!君たちは白銀学園の天使の双子という呼び名が噂で広まってて知ってたんだ」




(そうそう、2人とも正に天使だからね)





冬香(とうか)「そ、それは恥ずかしいな…」




と照れながら呟いた冬香(とうか)ちゃんの頭を優しく秋十(あきと)くんが撫でる



(何その光景尊い!!)



「ねぇねぇ、女の子私たち2人しかいないから仲良くしようよ!冬香(とうか)ちゃん」




冬香(とうか)「…うん、喜んで」




【ふふっ】と2人で笑い合う

冬香(とうか)は高嶺の花で更に白夜家のお嬢様だからあんまり友達がいなかったのだ



(それも、前世の情報だけどもう…ゲーム以上に仲良くなって可愛がる!!)




しばらく私たちは雑談に花を咲かせていた






数分してあの赤薔薇の騎士黒耶麻 秀雅(くろやまひでまさ)さんが現れたーー









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