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誰が主人公でもない『私達』の物語  作者: 和羅紫
序章
4/9

。。。。。。




【バタンッ】とゾンビが倒れる


ゾンビが倒れた後ろには男性が立っていた




男性「りく様とすずね様、りんと様とかい様、あい様大丈夫ですか?私はこの宴会に参加なされてる笹塚家(ささづかけ)の影としてお守りしている松蔵 滝(まつぞうたき)と申します。

もう安心してください、私が奥様方や旦那様方がくるまでお守りしますのでーーおや、もう1人いますね?」




松蔵 滝(まつぞうたき)と名乗る男性は私に気づきスッを目を細める



(やばい、気づかれたかな…。 というかこの時代にまだ影という存在が残ってたなんて…)



松蔵(まつぞう)さんは私に近づいてきたと思ったら少し乱暴気味に私を抱き上げた

いきなり体が宙に浮かぶような感覚になってびっくりして松蔵(まつぞう)さんの首に抱きついたがこの体勢はーー



(お姫様抱っこ…)



そう、私はお姫様抱っこされている

松蔵(まつぞう)さんは30代くらいの年齢だろうがとてもダンディーなイケメンなので少し照れてしまう


そのまま、松蔵(まつぞう)さんは私を抱っこして部屋から出ていこうとする




りく「ちょ、待ってください!!その子をどこに連れていくのですか?」



松蔵(まつぞう)「この子は本来ここに来るべきではないのです。これ以上ここに居るのが上の方にバレたらこの子の身が危ないので」



かい「つまり、そいつを安全な場所へ連れだそうと?」



松蔵(まつぞう)「えぇ、そうです」



あい「その子は一体何のためにここに連れられてきたの?」



彼の声はとても低く威圧感があった

私はやはり何かに巻き込まれているのだろうか

お願いだから私をここから連れ出して欲しい

恐怖で震えが止まらず、本当に苦しいのだ



〇〇〇「お願いです、助けてください!」


私のお願いに松蔵(まつぞう)さんはただ肯定の意味として

【コクッ】と縦に頷いて部屋からでた


すずね「〇〇〇さん…!!」


すずねちゃんの心配そうな叫び声が聞こえるが、私はずっと恐怖でまだ声が出ず返事が出来ないまま連れていかれた


松蔵(まつぞう)さんはひたすらに狭い階段をさがる

何回も階段をくるくるさがってるのに階段に設置している大きな窓から見える景色はそう変わらない

きっと、かなり上の階にいたのだろう



(気まずい…どうしよ、)



そんな私の心を読んだのか松蔵(まつぞう)さんは私に話しかけてきた



松蔵(まつぞう)「今はとても混乱されているでしょうが安心してください。」


と、松蔵(まつぞう)さんは私を安心させるように優しく言葉をかけて微笑んでくれたので悪い人じゃないだろうと思い、私はちょっと気になっていることを思い切って聞いてみることにした



〇〇〇「その、私は一体何のためにここに連れられてきたのですか?」



松蔵(まつぞう)「私の口から言えませんが、この件に関わってしまった以上今後必ず知りたくなくても知ってしまうはずです。でもご安心ください。

私の主はこのホテルで行われていることにあまり賛成していなく貴方のことを見つけ出し逃すようにと命じられました」



松蔵(まつぞう)さんは淡々と喋って教えてくれる、その声色に嘘は感じ取れず私は彼を信じてみることにし更に少しダブーであろう質問をしてみた



〇〇〇「その、このホテルでは何が行われているのですか?今後知るのなら今のうちでも早く知っておきたいのです!!お願いです……

少しでもいい、知らないよりかは少し安心できので、」



(本当に、この状況には追いついていけない)



松蔵(まつぞう)さんは少し考える素振りをして

階段の踊り場で立ち止まり窓の方へ視線を向けた

それを合図だと感じ私も窓外へ視線を向けてみる



外にはホテルの入り道であろう大きな門と周りを囲ってる豪華そうな塀


門の外には何台もの大きなトラックが停車していて、白衣を着た複数の人がダンボールを運んでトラックにつんでいた

門の近くでは同じような白衣を着た複数の人がダンボールに何かを詰めていた。そしてその作業を支持しているような綺麗な女性とそれを見ている身だしなみの良い大人ーー



(りくさん達の親御(おやご)さんなのかな?、)



その大人達を守るように複数のボディーガードもいる

大人達の中にも抱えられている小さい子どもいた、きっと年齢的に一緒に連れていってるのだろう



すると、白衣を着た男性に引きずられるように指示をしている白衣を着た女性の元へ一人の少女が連れていかれている



(なんか、この先は見てはいけない気がする…)



得体の知れない何かを感じ私は更に震えるが目を逸らすことは出来なかった

そのまま、少女は強制的に座らされた

大人達の中から至極色(しごくいろ)をした髪の毛と黒色であろう瞳をもった一人の青年何かを必死に叫び少女の元に向かおうとしていた…が


それも虚しく周りにいたボディーガードに止められる

声は聞こえなかったがとても必死に泣きながら何かを叫んでいた



そしたら、白衣を着たボス的存在の女性がナニかを少女の口の中にいれた途端にーー







数秒もしないうちに





少女はいきなり苦しみだしたのだ




〇〇〇「ひっ…!、」



思わず小さな悲鳴をあげた

私を抱き上げている松蔵さんは無表情だが何かを悟っているようだった





その少女の異変を見た至極色の青年は更に必死に少女の元に向かおうするが叶わず




少女は青年の方に顔を向けたあとーー





そのまま地面に倒れた









と思ったら



【フラッ】と立ち上がったが


様子がおかしかった




門や塀の近くに設置されている灯りを頼りに目をよく凝らしてみた





(あぁ…)






見てしまった










気づいてしまった












立ち上がった少女の皮膚は遠くから見ても分かるほど青白く、溶けだしていた

くるくると同じ場所を回っていてその時に見えた瞳には何も写ってなかった




生気を感じられなかったーー






すると一人の白衣を着た男性がある赤い物体を女子の方へと投げた







その時だった














少女は狂ったようにそれに食いついたのだ





そう











それは恐らく生の肉…新鮮な…肉

その行動、その特徴すべてが語っている




彼女は私があの部屋で見たゾンビだとーー








そう



私は気づいてはいけないことを気づいてしまった







私はもう逃げられないだろう












この世界から

















この運命から




























「あぁ、神様はいじわるね」











ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








「…っ…はっ、はっ…はは」




(夢…か、)





随分と懐かしい夢をみたようだ



いくら忘れようとしても忘れられない




記憶をーー




ベットの傍に置いてあるコップの水を飲む。カーテンからは明るい日差しがさしていて朝を示している

スマホを撮ってみるとまだ朝の6時頃だった






「今日は帰る日ね…

ふふっ、驚くかしらあの人たち















楽しみだわ…」













物語は
















既に前から始まっていた



















今、いよいよ


















止まっていた時が















物語が進み出したーー





最後までご覧頂きありがとうございます┏●

序章は終わりとなり、次回からいよいよ本編に入り第1章になります!!


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