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誰が主人公でもない『私達』の物語  作者: 和羅紫
序章
3/9

。。。。




りく「あのー、2人とも生きてる??」





りんと「あははっ、これが2人だけの世界に入った状態か」





かい「お前ら笑ってないで2人を現実に戻せ!

あいと〇〇〇戻ってこい」




(あっ、流石に見つめすぎたか…)



かいくん(?)の必死な呼びかけに私は彼から目線を外した




〇〇〇「えっと、私は〇〇〇です。気づいたらここにいて…」






すずね「そうなの、だから今私達と一緒にいるの」






あい「ふーん、迷子か。








ーー可愛いね」





迷子と言われた上に可愛いと言われて私は自分でも自覚するほど体温が上がり顔が赤くなっているだろう

そんな私の反応に予想通りやってやったーーとニヤッとした笑みを浮かべて彼は私をみていた





あい「でも大変だったね、俺はこの中で1番上の15歳だからほら…安心しな」




と言いながら私の方へと歩み寄り抱き寄せられた

私より大きい体に暖かい体温…こんなに抱きしめてもらえたのは何年ぶりだろうか




(…()()ぶり?)




かい「てか、あいお前お手洗い長すぎ。この部屋にもあるのにどこ行ってたんだよ」





あい「あー、ちょっと大人達が怪しいから覗き見してきたんだ」





てへっと音が出そうなほどにイタズラな顔を浮かべる彼はとても可愛いかった






りく「そうなんだ、なんか話してたの?」







あい「んー、ちょっと言えないかな。」






りんと「()()なんだね」




(それ程大事なことなのね…しかし自分の親もいるだろうに怪しい大人達って……)




そんな疑問を浮かべながら頭の中でぐるぐると考えていると廊下から【バタバタ】と慌ただしい足音が聞こえてくる





?「おい!アレが部屋にいなかったぞ」






?「すみません!!他のところに呼ばれて離れた隙に いなくなっていました」





?「ったく、しっかりしろ!上の方に知られたら大変なことになるぞ。()()はいい()()になるからな」




と男性達が話している声が聞こえてくる




(一体…なんの話し?)





またバタバタと複数の男性の足音が聞こえる



私たちは固まって身を寄せあい突然の状況に震えながら外の階段が見える左側のガラス張りの壁をみた


そこには忙しそうに階段を登り下がりしたいるボディーガードのような全身黒スーツを着た複数の男たちに

研究者や医者が着ているような白い白衣をきた複数の男女がいた



すずね「ふぇっ、おにぃ様怖いよ」





りく「大丈夫、大丈夫だよ」




と不安と恐怖に目の縁に涙を溜めるすずねちゃんをりくさんが優しく抱きしめながら頭を撫で安心させてる




りんと「なにか大変な事が起きたみたいだね」




自己紹介の時と違い真剣な表情と凛とした声で呟くりんと。そしてりんとのその呟きに肯定するように頷くりくさんとかいくん、そして彼




ただでさえ、いきなり知らない部屋で目覚めこの状況にいる私も震えが止まらない。




一体このホテルで()()が行われているのだろうか












【ブッブ…ッ…ブ】と変な音がして部屋が暗くなる








すずね「ひっ…!!」







りんと「あちゃー、これはこれは」







〇〇〇「停電…か、、」








あい「そうだね」




淡々とそう言う彼は落ち着いて状況を把握しようとしているようだ






数分くらい皆で固まっていたら今度は廊下から








「きゃゃあ!!!」





「おい、()()したぞ!!

()()から 逃げる前に早く捕まえろ!!」




叫び声と一緒に











《あー、あ…あーあ》











と、変な…唸り声のようなとても低い声が聞こえる

その声はどんどん私たちのいる部屋に近づいてきているようだった




流石に男組のりくさんとりんとさん、かいくんや彼も表情が(くも)りはじめた


すずねちゃんは青ざめ今にも倒れそうな状態でりくさんに寄り添っている

私も震えがどんどん激しくなった




(ダメだ、危険だ)



動物的な生存本能による警告がずっと私の中で鳴る






【ガチャ】とドアノブが回る音が部屋に響く




その音に私たちはさらにお互い固まり身を寄せ合う

ドアノブはゆっくりとまわり








そして、、ドアが開いた





《あー、あー、あああー》嬉しそうな気味悪い声と共にそこには成れ果てた恐ろしい生き物が立っていた




人間だが人間じゃない

青白く血色のない表情、虚ろな目、腐臭、少し溶けてる皮膚ーーそう、、まさに映画で見るような()()()




すずね「きゃぁ!!」






あい「りく!りんと!かい!!俺と一緒に前に出てすずねちゃんと〇〇を隠せ!!」




咄嗟(とっさ)に彼が叫び

りくさん達は、彼の判断に素早く行動し私たち女子組を守る体勢をとる




(あぁ、誰かこれが嘘だと言って)




私は恐怖で叫び声すら出ない

そんな私たちの反応を楽しそうにソイツはーー

ゾンビは近づいてくる













少し

















少しづつ


















私たちに近づいてくるゾンビ


















《ヴァァ!!》と私たちに襲いかかろうと奇声をあげながらこちらに飛びかかってくるゾンビ







男組「くっ」






まだ幼いから怖いはずなのにそれども前を見てゾンビを睨み私たちを隠してくれる彼ら





もう無理だと絶望を感じながら私はすずねちゃんとお互いの手を強く【ぎゅっ】と握り目を瞑る











しかし、恐ろしい展開をこなかった







かわりに








「はぁぁっ!!」と男性の声とともに









【バンッ】と鼓膜が潰れるような…耳を防ぎたくなる鈍い()()の音が鳴り響いたーー






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