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金・玉がゆく  作者: 浮子 京
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名は。体を表すの?

幼い魂が、もう直ぐ成熟しようとしていたあの頃・・・。

僕の小さな・Sな冒険物語が始まりました。・・・暫しお付き合い下されば幸いです。


皆さんはアダ名ってありました?

小学校一年生になった頃、僕にもアダ名と云うものが付きました。

どうやって、どんな風に付いたのか、少しお話させて下さい。


遡る事、まだ僕がこの世に生まれる前、母となる人がとっても若い頃、

彼女は大好きだった歌舞伎の中で、女形を演じる一人の男性に夢中になっていました。

その歌舞伎役者のお名前は、玉三郎と言いました。

寝ても覚めても、玉さん、玉さん・・・社会人となり、お給料を貰う様になると、

惜しみなく歌舞伎の観覧に使ったそうです、勿論、玉三郎がお目当て。

そして知り合った歌舞伎友達には、「私、子供が、そう、男の子が生まれたら、絶対

玉三郎と付けるんだ」と、言っていたそうです。


その後、彼女も御多分に漏れず恋愛をし、そして結婚しました。

一年後、遂に僕がこの世に誕生した訳です。

母は、男の子が生まれた事に大喜びしたそうで、迷うことなく区役所に第一子・玉三郎と、届けでたんです。

その後、僕は父、母の愛情をたっぷり受けて(少し甘やかされ過ぎた感が)すくすくと成長し、

いよいよ、社会の登竜門、小学校へと上がる事になりました。

各地区から、今まで会ったこともない連中が沢山来ており、僕は怖くて仕方ありません。

ここで初めて、僕は人見知りだと云う事が分かったわけです。

そして、この入学式が終わり、決められたクラスに入った日から、僕の本当の人生物語が始まったんです。

(少し・・・大袈裟かもですね)


自己紹介が始まりました。何が何だか分からないうちに終わり、僕は覚えておりません。

席が決まり、隣に座った女の子が早速挨拶してきました。

髪の長い、お人形さんみたく白い顔で、とっても可愛い笑顔で・・・。

人見知りの僕は、ろくな挨拶も出来ず、只、こくりとお辞儀しただけでした。

余程この日が疲れたんでしょう、その晩は、いつもより早くに寝てしまったようです。


何事も無く過ぎて行く日々、このまま静な毎日ならいいなと、子供心に思っておりました。

ある日の授業、この日の国語は、僕たちの名前を漢字で書いてみようと云う事に・・・。

今までプリントなんかの氏名欄はひらがなで良かったんだけど、今日から漢字を習うと云うことから、

名前も漢字で、となったんです。

勿論、初めて習う漢字です・・・。





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