13話
◇場面切り替え
流血表現あります注意
猫だと思って近づいた木から落ちてきたのは褐色の少女、疲れていたのか落ちてきた時には気絶していた
薄汚れていて化粧を施し服装は下着のような感じの露出度が高い服でそれを見て褐色の少女が何をしているのかがわかった
「この子娼婦...」
この国で褐色の肌をもつの人は数少ない貴族にもいるが平民の方が割合が多い
ここは王立学園関係ないものを入れるのは校則違反だが、こんな格好のままここに放置するわけにも行かないので果たしは気絶した少女をお姫様抱っこして部屋に運びそのままベットに置いた
とは言うもののベットは一つなので私も一緒に眠るのだけど
◇
翌朝目が覚め準備をしていたここの寮は貴族はメイドを2人まで連れてこれるのだが私はティアを連れてくることはしなかった
そして準備し終えて朝食が運び込まれるこれも貴族はまた扱いなどが違って専門のメイドはおらずとも学園寮のメイドが運んで来てくれるのだ
少女が物音で目を覚ましたルフスは自分の食事には手をつけていなかった
「おはよう、身体は大丈夫?」
「...」
少女は喋らずじっとこちらを見つめていた
「まぁ体調が良くなるまでここにいるといい、何か事情があるんだろうから...帰ってから聞くからそこにある食事をたべて」
「...(グーウ)」
腹の音が聞こえたのでたべれる元気はあるようだ
「あぁ、食べた後でいいからそこに置いておいた私の制服に着替えておいて後でこの部屋に学園寮のメイドさんがお片づけに来るからその時はそこに部屋に隠れて」
「...」
「それじゃあ行ってくる、帰るまで大人しくしておいて」
頭をポンと撫でて部屋を後にした
◇
少し早く出て今日はディルの研究室にいく
最近寝不足でまた不安定になっていないか確認しに行くのだ
「確かディルは個別の部屋を貸し与えられているから...」
朝誰もいない研究棟にディルを探していると
ディルの部屋を見つけた前回は一年前に来たが部屋には入らず要件を済ませただけだった
ディルの研究は回復魔術だった
5年以上も前から回復魔術を研究しているのだがその合間に他の魔術も触っていて適当に触ってるだけなのに見たことない魔術式などして天才ぶりを見せつけているがディルの性格があれな為誰も近づかない
「ディル入るよ」
「ルフスゥ...ルフス...ルフスだ...あぁああぁルフスねぇ僕は君を守るよ...何に変えても本当なんだ嘘じゃないよお...」
「ディル!」
ディルは紙の山から出てきたかと思えば這い蹲ってルフスの方に近づいて足にすり寄ってきた顔色も悪く寝ていないせいで混乱している
「僕は僕はぁ」
「もう寝ようディル」
異常な執着は小さい頃からだが本当に幼馴染として好きだからこうしているがもう一つ理由を挙げるなら彼の手を私が離したら死んでしまうような気がして怖かったのだったが
目が輝いていた頃『凄い魔法使いになる』と言っていた彼をこんなになるまで手を離さなかったせいなのだろうかと答えは見つからなかった
そしてお姫様抱っこしてソファーで寝かせてあげた昨日の夜からお姫様抱っこする機会が多いと思いながら頭を撫でた
◇
ルフスの部屋
「失礼します〜さて部屋の清掃しますかね」
学園寮のメイドが掃除しに来て部屋へ上がると女子生服に身を包んだ拾ってきた少女が立っていた
「申し訳ございませんお部屋にいるとは知らず...ってあら?」
顔を上げると少女は消えていたのだった
「一体何だったのかしら白昼夢?」
◇
午前の授業が終わり昼食をみんなでとる
「にしても昨日は素晴らしい戦い振りでございましたねオネスト様」
「まーな!姉さんの顔に泥を塗るわけにもいかないから当然だ!」
「よく言えたものよ小僧の癖に!それに貴様はMVPを貰えたからと言ってたまだ未熟よ!壇上でとっさに動けたあの二人とは比べものにはならん!」
「く...っ!」
悔しそうに拳をぐっとするオネストを見て言いすぎたと思うコーデリア
「フン...まぁだがMVPは取れたことは事実だ!褒めてやろう!そして我が同士に稽古つけて貰えることに感謝するがよい!」
「本当か姉さん!!」
悪役令嬢に転生したコーデリアは前世でツンデレだったようでこの世界に来て悪化していたのだった
「一回だけだ」
「そんなーーーーーっ!」
「ルフスさんってとても強いですけど小さい頃から剣術をされていたのですか?」
ゆかりが質問する
「お爺様に剣を教えていただいたんだ」
「姉さんのお爺様は精鋭の魔剣騎士団の団長を勤めていたほどの凄腕で、ユークリッド様の剣の師匠でもあるんだ!」
「流石我が同士だ!」
「ユークリッド様の剣のお師匠様...あのでは一緒に稽古されたのですか?」
ゆかりがユークリッドに会うと頬を赤たりユークリッドがいないか確認したりしていたためオネスト以外はそれとなく好きなんだろうと勘付いているため暖かい目で見始める面々
「うーん、まぁ...そこまで稽古する感じでは無いけどお爺様が連れて来たりして話すようになったってだけだから」
「そうなんですか...」
ゆかりを思ってあまり言わないようにしたが気になる様子だったので
「そう言えば昔家に来て一度コーヒーを出したことがあるのだけど苦手だったみたいで無理して頑張って飲んでいたこともあって聞けば甘いものが好きらしい」
「まぁ、騎士団長様はお顔に似合わず子供の様な舌をお持ちなのですね」
「ふふっ...ユークリッド様は甘いものがお好きなんですね...!」
「それは俺も知りませんでした!」
「愉快な男よ...(顔に似合わず甘いものが好きなの可愛すぎるっ萌えっ!!)」
ユークリッドの話で盛り上がるのだった
◇
「くっしゅ...冬に入りかけているのか寒くなって来ましたね〜」
「言うほどでは無いが」
「じゃあ、ヴォルフ様と違い人気がある私の噂をしている人がいるのかもしれません」
「お前はきっとロクな死に方をせんな」
「物騒なんですから〜あはは」
◇
訓練用魔獣飼育場
人知れず褐色の少女が魔獣に何か薬品のようなものを水に混ぜ飲ませ折の鍵を開けていた
人の足音が聞こえて逃げる
「でさぁ〜あはは」
「っておい...あそこ鍵空いてないか?マズイぞアレはまだ飼い慣らしていない!!」
魔獣は声に反応して折を出て飛びかかる
「ウワァア!!!」
◇
ルフスとゆかりは同じ初級剣術授業でコーデリアは方向が同じなため一緒に移動し、オネストとアンナは食堂で別れることとなった
初級剣術は後から魔剣士になりたいと思うものや護身のために基礎がまだなって居ない魔術科の生徒が受ける授業
ルフスの場合はこの授業だけ外で行われるためついていくのだがほぼ日陰で見学
「なるほどゆかりはお菓子作りが得意なのだな...私は全く作れんぞ」
「私も作ったことがない」
「そうなんですね...私は良く作って友達にあげていましたし今度よかったら作って来ます!(みんなに作ってユークリッド様にも渡そうかな...)」
「本当か!楽しみにしているぞ!私はこっちだからもう行くが楽しみにしている!」
スキップで別れていくとまだそうくない距離で悲鳴を一緒に聞いて立ち止まる
「キャーーーーーーッ!!」
「飼育していた魔獣が逃げたぞーーー!!」
と聞こえたが魔獣はもう近くまで来ており三体がこちらへむかっていた
「コーデリア!逃げて!!」
大声で叫ぶがコーデリアは急だったせいか転んでしまう
「あうっ!!」
◇
ディルの研究室
ソファで寝ていたディルだったが目を覚まして寝ぼけていると精霊が騒いでいた
「なんだ?向こう?」
精霊が騒ぎ何か起こっていることに気づいたため研究室を飛び出した
「ルフス!!お願いどこか安全なとこにいて!」
ディルは心の中で祈った
◇
コケたコーデリアを抱えて走って逃げようと考えたが左に怯えたゆかりが居た
ヴォルフに護衛を頼まれた聖女傷つけるわけにはいかないとルフスは一瞬考えた
(もし私が剣を取りコーデリアの元へ向かったらゆかりが死ぬ、そしてゆかりを守るために迫る二体を相手にしたらコーデリアが死ぬ...)
(ダメだ、二人は私の友人...でもゆかりは大切な聖女、お爺様から守ってくれと頼まれた大切な人間...じゃあコーデリアを見殺しに?やりたくない...じゃあ.....)
ルフスは行動を決めた
ルフスの授業で使用するための剣を抜き身体強化の魔法で剣をコーデリアに向かう魔獣目掛けて投げ剣は音を立てて魔獣の胸に命中し即死して動かなくなったが
他の二体はゆかりに向かって来て居たのだ
投げてすぐに一匹目が来たため身体強化の反射でゆかりを抱え込んで避けたがもう一匹は避けれずに背中から魔獣の攻撃からゆかりを庇い深い傷を負い、出血したその時、時間の流れが遅くなりゆかりは叫んだ
「イヤアアアアアアアアアアアアアア!!」
恐怖で震えて泣いて居たコーデリアもその叫び声を聞きそちらを向く
「あぁ...っ、ゆ、ゆかり...?」
叫び声と共に影から覗いて居た褐色の少女が震えて走り去って行くが誰も気づかない
そしてゆかりは白く光りゆかりの叫びで狼狽える魔獣だったがそれも長くは続かないそうして魔獣はルフスに飛びかかるその時だった
ルフスに襲いかかる寸前のところで地面から現れた氷が二体の魔獣を貫いた
魔獣の血がゆかりを庇うようにしても倒れるルフスにかかり大量にかかり真っ赤になるそしてゆかりもルフスの肩の辺りから顔を覗かせて居たためかかってしまい恐怖で気絶してしまうのだった
痛みで何が起こってるかわからなかったが血に染まった顔を上げるとディルがそこに立って呻き声を上げて居た
「どうして!!!!?どうしてええええええああああああ嫌だ!!嫌いだ嫌いだお前らがルフスを虐めたんだな許さないぞ!ギイイィィィィイイイイイ!!!!(ルフスミリアはなもしてないのに!僕が守る僕が守る守る守る守る守るんだ!!!)」」
ディルの祈りは届かなかった
頭を抱え混乱して泣いているディルが魔法を暴走させているのに気づいて身体を動かす
「ディル....動くなよ」
「る...ふ、す....?」
フラフラとした足取りでディルの元へ行き抱きしめるのかと思ったがルフスは腹パンを食らわせて気絶させ魔法を止めた
「ルフスミリアアァッ!!」
一部始終を見ていたコーデリアは泣きながらルフスの元へ駆け寄った
周りから声が聞こえた
「今の光って...昔からの言い伝えである聖女の光じゃないか?」
「うそ、あの子もしかして聖女?」
「じゃあ...」
そんなヒソヒソ聞こえる声を打ち消すかのように生徒会とユークリッドがやってきた
「怪我が軽傷の者はここで治療を行う、生徒会のイザベラの所へ、重傷者は保健室に連れて行き治療魔術を施す誰も居ないか!」
青い髪の生徒会長が大きな声で話す
それが聞こえたコーデリアが
「ここに居ます!!助けてください!!!ち、血が止まらないんです!!!」
大きな声で泣きながら呼ぶその腕の中に元々赤かった彼女だが体全体が真っ赤に染まって横たわっていた
「何だって?!」
「ルフス...?」
ルフスの名を呟いたのはルフスの従兄弟のアデルニウムだった
ルフスに気づき走って駆け寄りそれに続いて生徒会長も走る
「これは...傷が深い治癒魔術で止血して運ぶからアデルも一緒に治癒魔術をかけてくれその方が早く止まる」
「はい」
「止血したら私が運ぶアデルにはここの監督と先生が来るから状況説明を頼んだ」
「...よろしくお願いします」
「私も、ついていきます!」
「あぁ!付いていてあげて」
生徒会長は治癒魔術に長けているのを知っているためアデルは行きたい気持ちを我慢した
そうして魔獣が暴走し、軽い怪我をしたものが大半だったが気絶したゆかりとディルの二人と傷が一番酷かったルフスは保健室に運ばれたのだった
遅れてユークリッドやほかの魔術科の先生達も来て一通り説明をし魔獣騒ぎは収束した
魔法剣士の集まる騎士団の言い方もしかして統一出来ていないかもしれません
悲しいことに14話冒頭書いていたら謝って消してしまって書き直してます
次はゆかりをズタズタにしたいです
そして褐色少女についても書いていきます