底辺の悩める子羊に感想という救済を
さて、今回エッセイは感想についてです。
エッセイというジャンルにおいて、「読んだのなら礼儀として感想を書きましょう」とか「感想を書かれると作者が育つ」とか感想を推奨するエッセイがたくさんあります。また一方で、「感想を書きたくなるような作品をまず作るべきだ」や「感想を書こうという風潮自体が重い、プレッシャーだ」などの意見のエッセイも少数ですがありました。
では、このエッセイはどんなことを語るのか、それは「救い」です。
あ、ちょ、宗教の勧誘じゃないから! ブラバしないでぇ!
不思議な力のある壺とか癒しの力がある石とかを売ろうというわけではないです。もう少し読んでください。
先日、私は生まれて初めて長編小説を書きあげ、投稿しました(あと4日で完結ですぞ~)
毎日1話以上投稿し、1月半で52話、約22万字となりました。初めは思うようにPVも伸びず、「読んでもらえないのは、面白くないからなのかな……私が書きたいものは受け入れられないのか……」と不安に駆られ、とても悩みました。
ええ、本当に胃に穴があくかとね。
ですが、ある時、活動報告にコメントが着いたんです。
「作品の――なところが好きです」
メシアの降臨じゃあ!!
読専だった時にお気に入りに登録した作者様から、そう仰って頂きました。私はこの言葉に“嬉しい”という感情以上に“救われた”のです。
ああ、今のままでいいんだって思えました。
もちろん、他の方からダメな点を指摘する感想も頂きましたし、まだまだ拙い文章ですので改稿は必須、日々精進です。
ですが、作品としての根本はそれでいいんだ、私の書きたいことは好きだと言ってもらえるものなんだ、と思えて、今までの悩みはなくなりました。
読んでくれる人がいる限り、自分の書きたいものを書こうって吹っ切れたんです(もちろん今でも、作品のブックマークとかポイントは決して多くはないです)
そしてこの経験から、私は悩んでいそうな作者様に積極的に、声を掛けるようにしたんです。
「これでいいのか」って悩んでいる作者様に少しでも助けになればと思って。
主に、新着に乗っている20話以下(連載中)、ポイント30P以下の作品に絞って、テンプレ、非テンプレ問わず読んで感想を書きました。
いいところを褒めつつ、直した方がいいところはやんわり指摘して。
指摘などバシバシ言ってください、と書いてある作品は特に積極的に書いていきました。
ちょっと直せば素晴らしい作品になるものはたくさんありましたし、中には、何でこんな化物(いい意味)が埋もれているんだ、なんて作品もありました。
こういう行いをすると、「自分の作品を読んでもらいたいからだろ」とか「読んでやったんだって感じで偽善的」とか思われるかもしれません。また、「作者は別に悩んでないよ」という意見もあるでしょう。
その通りで、そう言った感情がなかったとは言えません。全てが善意で出来るほど私は聖人ではないですし、余計なお世話だった作者様には申し訳ありません。
ただ、感想の返信に「ありがとう」とあるので、自己満足かもしれませんが一定の成果はあったと思ってます。(本当に余計なお世話なら削除すればいいわけですからね)
あ、ちなみに、私の作品に感想などをしてくれた方には、当然、その方の作品を読んで感想を書きました。ただ、ジャンルが違って、私ごときでは書けるほどの感想を持ちえない場合や玄人で悩んでなどいない作者様には、読むだけでご勘弁してもらいました(もし、何にもアクションないんだけどという作者様がいたら、ごめんなさい……)
さて、ここからは読専の方や作者といった立場の違いで言いたいことが変わるので、それぞれに当てて、私の言いたいことを書きます。
【読専の読者様へ】
いつも小説家になろうの作品を読んで頂いてありがとうございます。
たくさんの優れた作家さん、大先生の作品を読むのに時間がいるでしょう。お忙しい私生活の中で、それらを読むために時間を使ったら他の作品を読む時間はないのは、重々承知しております。
ですが、1週間に1時間、いや30分でもいいです、あなたの読むリストに、「初心者枠」を設けて、その初心者の為に時間を割いていただけないでしょうか。
話数もポイントも少ない作品を読んで、感想を書いてください。お願いいたします。それでエタらず、救われる作品、作者がいるのです。
【PVが延びないと悩む作者様へ】
執筆活動お疲れ様です。
悩んでいる作者様、ちゃんと他の作者様の作品を読んでいますか? 「勉強のため」などと言って、有名作品や人気作家様の作品ばかり読んでいませんか?
忙しい私生活の中で作品を書くので手一杯で、他の作者様の作品を読む時間がないでしょう。でも、他人の作品は読まないし感想なんて書かないけど、自分の作品は読んで感想を書いてほしいなんて甘いことは許されません。
もし、自分の作品を読んで欲しいなら、同じような境遇の作者様を探して、読む時間を作りましょう。そして、感想を書きましょう。気の利いた感想を書くのも勉強です。
あなたの作品を好きだと言ってくれる人が必ずいます。
すぐには自分には返って来ないかもしれませんが、根気よく行きましょう。
スクワレタイナラ~、スクイナサ~イ
ちなみに、「作品読みました。いい雰囲気の作品ですね。僕の作品も読んでみてください」みたいな糞感想は万死に値するので、絶対にやらないように。
君、絶対読んでないよね? 最後の一文を言いたいだけだよね?
それと感想の返信に「感想ありがとうございました。頑張ります」みたいな定型的で簡素なものはやめましょう。せっかく感想を書いてくれた方もがっかりします。
え? 僕はコミュ障で人付き合い苦手だから気の利いた返信できないんだ?
知るか! 文章を書くためにこのサイトにいるんだろうに、文章で気の利いた返信も出来ないなら作家辞めちまえ!
おっと失礼、いつの間にかダークサイドが勝手に喋ってしまいました。
結局、感想を書くことを推奨するエッセイになってしまった……捻りがなくてすみません。
言いたいこととしては、感想を書いてもらうと、嬉しいとか励みになるとか以上に、「救われる」ということが言いたいエッセイでした。
最後に、読んでも合わない作品や響かない作品もあるでしょうが、出来る限りでいいので「感想」や「コメント」という救いの手を、作家たちに差し伸べてください。お願いいたします。
それとそれと、あと4日で完結の私の作品にも救済の手を頂ければ幸いです。
地獄の皇太子は2度死ぬ~復活の悪魔と魂の石~
をよろしくお願いします!(ページ下部に作品のリンク貼ってます)
結局それが言いたいだけじゃんって? ははははは…………さらだばー!