ぼくが見た世界‥‥
今日ぼくはこの家にやってきた。
名前はまだ無い。
暗闇の底を歩いていた時、彼らに出会った。
体は汚れ、食事もろくに食べれていない為か、何の希望もなくただよろよろと歩いていた。
もうこんな生活が何日続いただろうか。
そんな時の事だ。
自分にとっては何がなんだかわからなくて、突然目の前に現れた彼らに、殺されるのではないかと脅えていたが、行き着いた先はとても素敵な場所だったんだ。
最初にぼくを見つけたのがジョンソンと言う人だった。
彼はジョンソンと呼んで欲しい人なのか、よく自分からそう名乗る。
口の上にちょこんと左右におひげを生やしたおじ様だ。
彼との出会いはそれはもう唐突にやってきた。
狭い路地に光る変なモノがはいってきた。それはとても眩しく目を覆うほどだった
いきなり何か硬い動くものに入れられた時はもう終わったと思った。
変な音がブゥーンっとなってやってきてぼくの前に止まったんだ。
止まるなり何やら首元にリボンらしきものをつけ、なんだか黒いモノを頭に乗せ、それを前手で抑えながら、ぼくの前に出て来た。
そのおっさんは少しギラッとした目をしていたのでまたその手の類かと思った。
ここいらじゃよくある弱いものいじめさ。
手には棒も持っていたので確信した。
殺されると。
ほら見たことかと、おっさの手がこちらに伸びてくる。
おっさんはいきなりぼくの頭に勝手に手を載せてきて、何やら話しかけてきた。
ぼくはすぐさまそのあつかましい手を払いのけようとした時、
また変な物体からおっさんが出てきた。
「ジョンソン様 早くしてくださいませ。間に合いませんぞ。」
と何やら物体の側で言っているおじさん。
これまたひげを生やしているおっさんで、ぼくの前に居るおっさんに投げかけてきた。
左側の目には何か丸いモノをつけている。
ダサい。それでオシャレでもしているつもりなのだろうか。
まぁ、この状況でそんな事口が裂けても言えないが。
おっさんがでてきておっさんの行動をさえぎるおっさん。
そんなことよりまたおっさん。
この黒い物体からはおじさんが2人も出て来た。
まだおっさんは出てくるのだろうか?
いったいこの中には何人のおっさんがいるのだう?
ぼくの注意は変な物体に移り変わっていた。
目の前のおっさんが、次にあらわたおっさんに話すなり、
ぼくはそのまま変な物体に入れられた。