表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
こんとん大戦  作者: 寿
50/68

諜報活動の2

大残業期間、爆走中です。短い更新が続きますが、どうぞよしなに。


 それから男爵こと明石大佐は、俺たちをつれてカジノにオペラ。サロンにキャバレーと、考えつく限り遊びたくってくれた。

 しかしまあ、よくぞそこまで金が続くものだと思うが、カジノで稼いでオペラで散財。

 しかしオペラで知り合った客をカジノへ誘い、カモとしてお出迎え。

 ところがこのカモ氏、再度男爵と会うと必ずカジノでの勝負を挑んで来るのだ。

「何故だかわかるかな、大矢くん」

 わかる。

 パリ来訪当初の俺にはわからなかっただろうが、散々遊びにつき合わされ、その行動を逐次観察していた俺にはわかる。

「カジノでカモにした後、キャバレーで接待するからですね?」

 男爵とキャバレーのショーを楽しむ者は、みんな大喜びして帰る。彼は接待上手なのだ。

 しかし、及第点という微笑みを、俺に向けてきた。

「違うな、大矢くん。僕がカジノに誘う人たちは、当たり前にキャバレーのショーを楽しめる身分の人たちなんだ」

 じゃあ、何故明石男爵にカジノで再戦をいどむのか?

「それはね大矢くん、彼等は僕との勝負が、楽しくて仕方ないからなんだよ?」

 そう言っている間に、男爵の知り合いが声をかけてきた。

 男爵は談笑する。

 そして「またカジノで遊ぼう」と約束した上で、知り合い氏は去っていった。

「今の会話の内容がわかるかな?」

 わかる訳がない。

 カモ氏は、商いいかがですか? ボチボチでんな。程度の会話しかしていない。

「だめだな、大矢くん。彼は乾パンの製造業者で、いまや売上が絶好調な男なんだよ?」

 乾パン?

 絶好調?

 それが何故ダメ出しに繋がるのか、まったく理解できない。

「大矢くん、彼の商い相手が誰か、知っているかい?」

「わかりません」

「帝政オロシヤ帝国だよ」

 そのオロシヤが乾パン製造業者と、なんの関わりが?

「つまりね、オロシヤに乾パンが入るということは、軍が携行食の準備をしているということさ」

「なるほど、オロシヤは大規模作戦の準備中、ということですね?」

「では何故、大規模作戦を準備しなければならないのか?」

「え?」

 男爵は俺の耳元に、口を寄せてきた。

「リョジュンが陥落する。もう間もなくだ」

 男爵の予言が当たったのは、それから一週間後のことだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ