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隠密スキルカンストさせた俺、異世界生活始めました  作者: 颯来 千亜紀
第1章・ホットケーキの甘い罠?
8/105

第7話・スタントマンの給料はもっと上げて良いと思う

「隠密スキルカンストさせた俺、異世界生活始めました」

第7話です‼︎

スタントマンってほんとにすごいと思う。

よろしくお願いします‼︎



時刻は午後9時。

ケイジはテリシアの家から少し離れた場所に隠れながら、ケルートの動向を伺っていた。


ああ、もう9時だ。子供ならもう寝はじめ、大人は大人で秘密の時間の始まりだ。

そんな時に、俺はなんでオオカミ男のケツを見てるんだろうなあ。


突っ込んだら負けだって?

いやわかってるけどさ。

さて、どうしようか。


何がって?

ワンちゃんの邪魔をするタイミングだよ。

あんまり早く入ってもことが起こる前だったら意味無いし、遅すぎたらテリシアが何されるか………あ、ワンちゃん侵入した。


侵入した時点でもう充分アウトだからって?

まあそうだけどさ。

でもせっかくなら、徹底的にぶちのめしてやりたいじゃん?


ああ、そうだよ。

俺、意外と根に持つから。

あのギルドで突っかかられたこと、忘れてないからな。

ガルシュも言ってたけどあいつ結構浮いてるみたいだし、いい機会だ。

自分の立ち位置を過信してるアホにはちゃあんと現実を教えてやらないと。

そうだろ?


殺すのかって?まさか。

そんな事はしないさ。

とりあえず1発殴って、後は憲兵さん達の仕事だ。


テリシアを助けて気絶させるくらいすれば、この場を解決させるには充分だ。

そして、街での俺の評判もいい感じになる。

そしてテリシアからの信用もいい感じになる。

まさに一石二鳥。


………なんだその顔。

だからなんでお前らはすぐベッドインを期待するんだよ!

ギルドでの仕事がやりやすくなるって意味だよ!


ったく、無駄話が過ぎたな。

ほら、中も賑やかになって来てやがる。

行くぞ。

悪〜いオオカミを懲らしめにな。


気合い満タンで、ドアノブに手をかける。


って待って。

ドアに鍵かかってる。

入れないんだけど。


え?

ケルートのやつ?2階の窓から入ってった。


………おいいいいいいい‼︎

どうすんだよ‼︎

まじで早くしないとテリシアが‼︎


何?

準備不足?

いやいやだってさ!

普通閉まってると思わないじゃん!

あのオオカミも窓から入るなんて思わなかったしさ!


冷や汗を吹き出しながら開くことのないドアノブをガチャガチャ。

側から見ればさぞかしシュールだろう。


………どうするかって?

そんなの決まってるだろ。

あいつと同じ、2階の窓から入るんだよ。

はあ、気が重い。


出来るのかって?

お前ら、俺を誰だと思ってやがる。

このくらい大した事はない、はず。

7階建てのビルになら壁登って入ったことあるし。

あの場所だと、隣の家の屋根から飛び込むしかないか。

ああ、本当に気が重い………。


似たような経験があるのに何でかって?

その経験のせいだよ。

7階建てのビルに登ったって言っただろ?


………1回落ちた。

で、左腕折れた。

運良く左腕だけで済んだから、気合いで依頼は達成したけども。

ほんとにあれトラウマなんだよ。


トラウマを呼び起こす頭とは別に、体は淡々と隣の家の屋根に向かう動きをする。


………とか言ってる間に来ちまったよ屋根上!

もうやるしかねえ!

行っくぜえええええええええ‼︎‼︎


とうっ‼︎


勢いよく窓に向かってジャンプ。


刹那、空中で圭二は考えた。


あれ?ま、窓の奥の階段、手すりが根元から壊れてるんだけど。

なんで?なんであそこ壊れちゃってるん?

このまま突っ込んだら確実に落ちるんだけど俺‼︎

ま、まさかあのクソオオカミ、入った時に壊しやがったのか⁉︎


………よーし上等だ。

殴るのは1発と言ったな。

アレは嘘だ。

あの野郎最低2発は覚悟しとけよ。


さ、 追想はここまで。

みんな、ありがとう。

そしてもしかしたらさようなら。

ガルシュ、頼むから俺の墓にはホットケーキだけは供えないでくれよ。



「ああああああああああああっ!!!!」


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