表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
隠密スキルカンストさせた俺、異世界生活始めました  作者: 颯来 千亜紀
第1章・ホットケーキの甘い罠?
2/105

第1話・何故のホットケーキ

「隠密スキルカンストさせた俺、異世界生活始めました」

第1話です!

二作目、異世界モノ書きたくて投稿しました!

たぶん更新ペースはまちまちです。

よろしくお願いします!


「さあ、お前の罪を地獄で懺悔しろ」


その男は、ブラック・ディウィーラーと呼ばれた。





人は誰しも、大なり小なり何かしらの罪を犯して生きている。

それは間違いない。

まあ、その大半は俺には関係ない事だし、興味も無い。


そもそも、人と関わらなければいけない、なんて決まりはない。

そうだろ?

むやみやたらと干渉すれば疎まれるに決まっている。

だったら、わざわざ面倒事を作るくらいならば、不必要な関係など持たない方がいい。


おっと失礼、いきなりこんな話をしてもつまらなかったか?

まあ、何故こんな面倒な話をしたかと言うと、ただの気まぐれだ。


悪かった。

本当に悪かった。


しょうもない前置きはこの辺りで終わりにして、とりあえず自己紹介をしようか。


俺の名前は佐霧圭二さぎりけいじ

年齢は23歳。

好きなものは………なんだろうな。自分でもよく分からない。

ふとした時に心惹かれる物に時間を費やしている。

職業か?

それを聞いたら戻れなくなるぞ?


………冗談だ。そんなに身構えないでくれ。


別に知られたらマズいって訳でもない。


俺の職業は、いや職業と呼べるかは分からないけど、殺し屋。

そうそう、よくマンガなんかである様な、それ。

依頼を受けて、標的を殺して、報酬を受け取る。

分かりやすい仕事さ。


何でそんな仕事をしてるか、だって?

まあ、それはまた機会があれば話すさ。


ちなみに、俺は今、ある場所へ向かって歩いている。


何処かって?それは着いてからのお楽しみ。

まあ、そんなに遠い場所じゃない。

歩いて行ける場所だし、この時間なら道が混み合うこともないだろう。


おや、公園か。

何人かの子供たちが遊んでいる。


深い理由は無くても、子供というものは人の心を安らげてくれる。

みんなもそう思うだろ?

確率は低くても、あの子達の誰かが、この世界をより良くしてくれるかもしれないしな。


「見てみてー‼︎ ゴキブリいたー‼︎」


公園の中にいる子供達の中の1人が、自分の手を誇らしげに掲げて叫んでいる。


ゴ、ゴキブリを捕まえて喜ぶとは………。

中々にアグレッシブな子供達だな。


まあ、俺には関係ないしさっさと目的地に向かおう。


そう思ったその時。


「あー、逃げちゃった」


………ん?


後ろから恐ろしい言葉と、不気味な羽音が聞こえてくる。

いや、まさかな。


恐る恐る振り向く。

目の前には、世界で最も恐ろしいと言っても過言ではない、〝ヤツ〟が迫っていた。

そして。


「うぐおあああああああああ‼︎ くっつくなあああああああああ‼︎」



間。



………取り乱して悪かった。

………何だ、その目は?


何?殺し屋のくせしてゴキブリが怖いとか?

ダサい、だと⁉︎

お前らはあのGの恐ろしさを知らないだけだ。

いつか後悔するぞ。


ほら、もうその話は置いておいて。

目的地に到着だ。


圭二けいじが来たのは、この街で有名なスイーツショップだった。

店の名前は「フリーパーズ」。


聞いたことあるって?

気のせいだきっと。


え?殺し屋がこんな所に来るのは変?

あのな、殺し屋だからって何でもかんでも否定しないでくれ。

今の俺は殺し屋・ブラックじゃなくて善良な一般市民なの。

………分かった、善良な、とは言わない。

ただ今はオフなんだよ!

いーだろ甘いもの食べに来ても!


店に入り、可愛いウェイトレスさんにコーヒーとホットケーキを注文した。

ま、甘いものにはコーヒーだよな。

紳士の嗜みってやつよ。


イスに腰掛ける。


さて、スイーツが来るまで、何か話でもしようか?


え?もう色々話してる?

そんなツッコミはいいから。

ほら、何が聞きたい?


1人いくらでやってくれるか?


な、なかなかにクレイジーな読者さんだなおい。

え、これ真面目に答えた方がいい?


あ、ああ分かった。


まあ、真面目に答えるって言っても条件や標的によって値段はまるで変わるからなぁ。

例を挙げるとすれば、前にアメリカのPMCの幹部をぶっ殺した時は30000$貰ったな。

ちなみに30000$は今の日本円で言えば330万くらいかな。


なんて話している間に、ウエイトレスが出来立てのホットケーキとコーヒーをケイジの座るテーブルに運んで来た。


「お待たせしました〜。コーヒーとホットケーキのセットで御座います。ご注文の品は以上で宜しいですか?」


「はい。ありがとうございます」


質問一つで来ちゃったな。

思ったより早かったけど、ホットケーキは出来立てに限る。

続きはまた後で、な。


あ、そうそう。


食べる前に聞いておきたいんだけど、皆ってエイリアンとか、異世界転生とか、世界終焉とかって信じてる方?


俺か?

俺はな。

絶対に有り得ないと思ってた。


この時まではな。



「頂きます!」


ホットケーキを切り分け、1口食べた瞬間。


「ぐっ!?」


まるでスタングレネードでも喰らったかのように、目の前が真っ白になり、耳も聞こえなくなった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ