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プロローグ
――もし、この世界が終わるとしても
終焉を迎えるその瞬間まで君が歌い続けるのなら
僕は世界が理不尽な決断を君に迫るまで
この身が滅んでも
君の歌を守り続けよう――
――もし、この世界が終わるとして
俺が終焉の瞬間まで歌ってるとしたら
俺は全てを赦し、全てを救えるまで
その決断は行わない
だから
お前が破滅する必要はない――
――それならば
僕は僕自身に問おう
どうして
そこまでしたのか
本当にそれほどまでに大切なのか――
――それなら
俺は俺自身の記憶に聞くことにする
大切なことを
どうして忘れたままでいられるのか
お前のことも
あの人のことも――