番外編3*北島 真奈美
本編ではない真奈美と海のちょっと進んだ新婚生活のお話です。
ハイ。あたし、南園 真奈美。
あ、今は北島 真奈美なんだっけ??
憧れの結婚式は1週間前に終わりました。
婚姻届も出して、あとは2人きりの新婚生活を楽しむだけ。
あ、あの幼かった海も、すっかり大人になりました。
でも成長したのは外だけで、中身は全然成長する様子がない・・・(笑))
陸たちにも憧れてたけど、あたしはそういう海が好きだな。
陸たち赤ちゃんできたんだってね。
かっわい〜かなぁ??
あたしも早く見たぁ〜い。
「ただいまぁ〜」
あ、海が帰ってきた。
やばい!!夕飯の仕度まだだ!!
「入ってきちゃだめぇ――――――――!!」
思わず叫んだ。
「えっ?」
海は疑問的な笑顔であたしを見る。
ハッ!!あたし何言ってんだか!?
元はと言えば夕飯の用意しなかったあたしがいけないんでしょ?
それに海は仕事から疲れて帰ってきているのに・・・新婚生活はラブラブなんだよっ!!(陸・啓を参考に)※あの2人は今でもラブラブ。
「えっ、まだ夕飯の準備できてないの?」
あたしが妄想に取り付かれてる間に海がキッチンに入ってきていた。
「ごっ、ごめんね!!今すぐ作るから!!」
あたしはあわててなべとフライパンを取り出し冷蔵庫を開けた。
「・・・・・・」
おかずになるらしき食材が入っていない・・・。
卵やベーコンは朝食に使うもんだろこりゃ・・・。
あとはフルーツしかないし・・・。
乾燥食材の棚を開けるとレトルトカレーや即席ラーメンなどいっぱい出てきた。
でもレトルト食品とか・・・もぅ海あきちゃったよね・・・。(3日目)
「ゴメン・・・今日は外食にしようか?」
「え?何で?」
「だってもぅレトルト食品飽きたでしょ?買い物もしてないし・・・」
あたしの声はだんだん聞こえなくなってきた。
「いいよ。俺も手伝うし」
「へ?」
「レトルトでも真奈美が手をかけて作ったものなら俺1週間でも食えるよ」
海は昔と変わらない無邪気な笑顔で言う。
「海・・・」
「ほら、ベーコンも卵も使おうぜ!!」
海は冷蔵庫から取り出す。
「どんなものができるだろうなぁ〜」
って理科の実験じゃないからね!!
「ゴメンね。疲れてるのに・・・明日はちゃんと用意するから」
「あ、用意はいいからお買い物して来て♪」
「え?だってまた今日みたいに・・・」
「だって俺と真奈美で作ったほうが2倍にうまいんだもん♪」
そのはずみで卵を全面的に砕いてしまった。
「ゲッ・・・」
「うわっ・・・グショグショ・・・」
「プッ、アハハハハハハハ」
笑いが止まらなくなってきた。
新婚生活ってこんなもんなんだぁ。
相手の欠点見つけられないや。
バカみたいっておもってたけど、案外悪くないね。
トントンッ。
包丁の音が響いていた時。
「海」
「ん?どした?」
「愛してる」