第43話*星屑の記憶
久しぶりに笑ったあの日。
あの日から“そいつ”にかかわりたくなってきたんだよなぁ・・・。
おちょくるのが楽しくて、反応がメッチャうけて、しかも『男嫌い』
こんなに楽しいやつ、初めてだよ。
たしか、体育祭の話もしてくれたなぁ・・・。
俺が汗まみれになって“そいつ”のタオル奪って汗拭いたんだっけ??
“そいつ”内心怒ってただろなぁ〜。でも、言ってくれたな。
『そそそ、それ・・・使っていいよ』
俺嬉しくなってつい“そいつ”抱きしめたんだっけ?
周りも結構じろじろ見てたな。まっ、俺は気にしなかったけど。
あいつの顔も赤くってさ、俺調子に乗って短距離走ふざけて走ったら先生怒られたわ(笑)
1番だったんだからいいじゃねぇ〜よ!!それで優勝もしたし。
最高の運動会だったな。
“そいつ”が熱で倒れたときは優しい俺が保健室まで運んでやったなぁ。
意外と“そいつ”重かった(汗)本人には言わなかったけど(笑)
何で先に体が動いたんだろうな。めんどくさかったのに。
夏休みは“そいつ”に会う時間が減ったよなぁ・・・。
でもバスケの次の体育館使用がバレーの使用だったんだよな。
あいつが体育館に入ってくる頃には俺は汗まみれにボール付いて声も出せなかった・・・。
合唱コンクールでは“そいつ”は指揮をしていた。
頑張んなきゃ可愛そうだなぁ〜。
俺のあいまいな同情が金賞につながったのかな??
俺初めてあんな大声で歌ったよ。
次々に思い出されること。
肝心なことが思い出せない。
“そいつ”とは、学級委員止まりだったっけ??
や、じゃあ何でこいつは泣いているんだ?
“男嫌い”のこいつが簡単に『好き』なんて言えるのか?
今の俺が好きだった?それとも、昔の俺?
今の俺なんか好きになっても元の俺に戻るだけで怖い。俺が怖い。
『不安なんだ』
よみがえる記憶。
この思いも・・・どこかにあったような・・・?
俺の思考は再び昔へと戻った。
それは、修学旅行の日だった。
久しぶりの投稿になってすみません。
これからもよろしくお願いします。