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第21話*勇気のメール

この話では陸と啓のメールのやりとりでそれぞれ2人の想いを書いています。

あたしは携帯をクッションの上にうずませてその前に正座して座っている。


手をのばそうとするが、亀のようにまたすぐ引っ込めてしまう。


「どうしよ・・・あたしが決めないと渡せないじゃん・・・」


頭をかかえるあたし。そして首を振る。


5秒間目の前で足を組んでいるような携帯をジッと見ていた。


ガシッ!!


カメレオンの舌のようにすばやく携帯を捕らえた。


そして、新規メールを作成する。



『本文:あさっての日曜日渡したいものがあるんだけど、時間ある?』


送信ボタンをふるえる指で押さえつけた。


『送信完了しました』


この文字が出るとあたしは一息ついた。


受信者??そりゃあもちろん・・・




――――――――――――――――――――――――――――――



ピリリピリリ。。。


女子からのメールを返信中、新たな新着メールが届いた。


いたって俺には普通のこと。女子からのメールなんて毎日がかかせなかった。


でも、“あいつ”のことがあってから1週間ぐらい、女子からのメールでも無視した。


やる気がなかった・・・てか、やっても『たらし』としてできなかった。


他学年も俺のこと『たらし』って、分かってるけどそれでも俺は自分でも思うようにモテる。


告白された数も数えられなかった。でも、告白した数は少ない。





カチッ。



そのメールをようやく送ると俺は新着メールを見た。


女子用のフォルダを見てもさっきの女子からのメールしかない。


「海かな・・・」


『海』用のフォルダを見たが昨日しただけのメール。


ということは・・・


あげくの果てに俺はボタンを下に動かした。


そしてそのフォルダを押してみる。


「・・・やっぱり」


俺が押したのは『男嫌い』のフォルダ。


そこに新着メールがあった。時間も日にちも合ってる。


『本文:あさっての日曜渡したいものがあるんだけど、時間ある?』


渡すもの??なんか俺“あいつ”に物貸したっけ??


まぁいいか、“あいつ”からこういう事言ってくんの勇気いっただろうし・・・。


『本文:いいけど。何時くらい??』


俺は、送信ボタンを押した。



――――――――――――――――――――――――――――――――



着信音が鳴るとすぐにあたしは携帯に飛び込んだ。


本文を見るとあたしは考え込んでしまった。


「そうだ・・・時間決めてない」


『本文:何時ごろが空いてる?』




『本文:5時から』


『本文:じゃあ5時でいいよ』


『本文:分かった。場所は??』


『本文:役場前の公園!』


『本文:分かった。じゃあまたあさってな』



そして、メールは終わった。


とうとう渡してしまわなければならない。


なんて言って渡す?服装は??


あたしは、静かに、そして身振りは激しく、決意を固めていた。



――――――――――――――――――――――――――――――



俺に渡したいものって何なんだ??


お返しのビンタとか・・・??(笑)


まぁ、あいつがあれだけ勇気だしたんだからなぁ・・・。


でも役場前の公園なんて人通り少なすぎだろ・・・。


それはあさって分かることか。




眠くなってきたので俺は『寝ないでよ〜』という女子が言う中、『オヤスミ』と送った。







そして、深い眠りについた。





勇気を出して待ち合わせを決めた陸。


果たして・・・渡すものを渡せるのか??


これからも応援よろしくお願いします。

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