第12話*大晦日の日に
いきなり行事が飛んで12月になってしまいました・・・。
読者のみなさまには各行事のエピソードが気になる方もいらっしゃると思います。
ですが、各行事に関してのエピソードは、この物語の最終地点でご覧いただけます。
第12話を読んでくださって本当にありがとうございます。
あたしが『スキ』を持ち続けたのは、長かった。
歓迎遠足が終わり、体育大会もあって、夏休みが来て、終わった。
夏休みが終わるとすぐに合唱コンクール。
それでそのあとは修学旅行があって――――――――・・・・・・。
そこまであたしは、この気持ちを持ち続けることができた。
川崎との週でのメールの日にちも増えていた。
でも、あたしは『男嫌い』をまだ見せていた。
ソレが治ると、川崎はもうあたしに何もしてくれないから。
変におちょくられる時もあったけど、やっぱり『スキ』だから許しちゃう。
学校でもよく話すようになり、あたしも明るくなり友達が増えた。
1番の友達は倉木夏海だった。
しかも、女子からも、男子からも、あたしと“あいつ”は仲がいいと見られていた。
北島も一緒だった。
あたしはこのまま時間が止まってもいい。そう思った。
今なら川崎に一番近いかもしれないんだ・・・。
「告れば?」
真奈美の軽そうな言葉はちょっとおいといた。
告白なんてして振られたら、あたしはまたただの『男嫌い』に戻ってしまうかもしれない。
怖かった。
だから、そういうことは避けて、川崎の傍にいることだけを考えていた。
冬休みに入って、大晦日前日の日だった。
『本文:好きな人って誰??』
それはある1通の文から始まった。
――――30分前
『お前好きな奴とかいね〜の?もう恋ぐらいできるんじゃねぇ?』
『やだなぁ〜。かっこいいっていう人はいるけどさ・・・』
『へ〜かっこいいんだ』
『分かんない。でも・・・スキかも』
『好きな人って誰??』
これは何なんだろう。“好きな人が俺だったらいいな”?“へぇ〜応援してやるよ”?
『告れば??』
真奈美の言葉がよみがえってきた。
これは・・・チャンスなの??
告れっていう、チャンスなの??
『明日教えてあげるよ』
・・・送ってしまった。
『マジ?明日って大晦日だよな』
これ以上川崎とメールしていたら明日への影響があるかもしれない・・・。
あたしは『オヤスミ』と川崎に告げてその日のメールを終えた。
明日・・・あたしの初恋が決まる。
ご評価してくださいましたら頑張りにつなげられます。どうぞよろしくお願いします。