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第10話*恋の予感??

あたしはあのまま川崎とのメールを終えた。

今思うと夢のようだった。

あの川崎の言葉が頭に叩き付けられて残っていて離れない。






『モップのことがなくてもお前と学級委員したかったかもね』






何??『したかった』??それはどういう意味なん?


なんか、言われた瞬間ヘンな気持ちになって離れんやん。


ホント、最近あたしおかしいよ。川崎に対して??






「おはようさん、男嫌い」


教室に入ると川崎のいつもと変わらぬ言葉が待っていた。


「・・・はよ」


話しかけられただけで、あたしの胸が締め付けられた。


「おはよー!陸ちゃん!」


北島のあいさつ。


「ぁ、おはよ」


普通に答えられる。


「昨日はゴメンネ陸ちゃん。ムッチャ俺疲れてたから・・・」


北島は手のひらを合わせて申し訳なさそうな顔で言う。


「ぁ・・・いいよいいよ」


何この気持ち?北島にはないのに川崎に・・・。







川崎が話しかけてくると胸がキュンと鳴って、ほかの女子と楽しそうに喋っていると胸は締め付けられるように痛い。





またあたし病気かな・・・『川崎病』??(笑)

そんな病気があるのだろうか・・・。無いと思うけど。




どっか悪いのかなあたし・・・何で目が勝手に川崎ばっかを追うんだろ??





「お前だいぶん慣れてきたんだな」


川崎の一言。


「は?」


あたしは何のことかはさっぱり。


「ほら、今だって。前は首振って目ぇそらすだけで精一杯だったろ?」


「・・・・・・」


ぇっと・・・何言ってんだろ・・・??


「やっぱ俺のおかげか?『男嫌い』薄くなってきてるの!」


川崎は親指を突き立て自分に刺す。


「はぁ・・・」


あたしは混乱しながらも答えた。

すると川崎の肩越しに北島の頭が出てきた。


「えー??陸ちゃん『男嫌い』治しちゃうの??俺そのまんがかわいくていいのに〜」


かっ・・・かわいい?!

男の子でも普通女子にそんなこと言えるの??


「海、お前は黙ってろよ」


川崎は北島に耳打ちした。


「啓ばっかずるい!俺も陸ちゃんと話したい!」


「お前は素直でい〜な〜」


何に羨ましがってるか分からないが、川崎のその言い方は棒読みだった。


「何かこいつの『男嫌い』って珍しくて治すにも何かやりがいありそ〜だからさぁ、学級委員立候補しててよかったかもなぁ〜」


川崎は笑いながら言う。





そうか・・・別にあたしに気があったわけじゃなかったんだね・・・。



『モップのことがなくともお前と学級委員したかったかもね』


そうだよね・・・そうだよ。『たらし』だもん、思わせぶりなメールは基本か。


あたしのさっきまで上がっていた肩は、一気に下へ落ちた。


って、別にガッカリすることもないじゃん!


川崎が自分に向かってきたら嬉しくって、他の女子のところへ行ったら悲しいの。


そんな気持ちって・・・もしかして??

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