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手には届かないモノ

この度遊びに来てくれましてありがとうございます


少しのでも楽しんで頂ければ幸いです

「…… これっどういう状況?」


 関が思わず声に出す。皆が思っていた事だ。ただ、何が起こっているか理解しきれないにしても、ピエロによる攻撃で異形態の装甲にかなりのダメージが生じてしる事は理解出来る。率直に凄いと思ってしまい、未だに動けない中、一発の銃声が響き、奈巳邇が告げる。


「何やってんだっ、責め立てろっ」


 確かにこの状況からして、例のピエロはこちらを敵視はしていない。なら今の状況を利用するのが得策。一斉にそれぞれの任務を遂行していく。その間も、例のピエロの攻撃は緩むこと事なく、両手の装甲に傷を負わせ、核にも傷をつけていく。おかげで、核に二つの穴が開き始めると共に、ピエロのつけた傷もあり、全体にヒビが入る。


「後、一発かませてやれっ」

「言われなくても、やりますよ」


 関が一言言うと宣言通り、穴に弾丸をねじ込み、百合根も同等に打ち穴に着弾する。


ピッ


 割れる音と共に核に今までない程の深い亀裂が入った。するとこちらに加戦していたピエロが異形態に対し刃を向け突くような姿勢を取るのが見える。方向からして、核に直接刺すつもりなのかもしれない。その時、奈巳邇が自分の名を呼ぶ。


「これでケリをつける!! 俺が声あげたら、関達のあけた穴にありったけの力で刀を刺せっ」


 彼の声に一回頷き横へと移動した直後。


「陽谷っ」


 鋭い声があがる。移動の走り込んだ勢いのまま、関達の作った穴へめがけて走り込む。目に入る穴の周りにはいくつもの弾痕がある。きっと大変な作業だったのだと容易に感じさせる軌跡。


(絶対に無駄にしないっ)


 強い思いと共に刀を穴に差し込み、全体重を刃先に込める。ただ、あまり手応えを感じられない。もう片方の手も使い両手でグリップを握りしめる。掌に一気に汗が滲む。刀に今持てる力で差し続けたその時。


ビキッ


 先よりも遙かに深く割れるような音が耳に届くと、陽刀が徐々に刺さる感覚がした。自分は続けて押し込むと、先とは違いズンズンと奥へと進んでいく。


「割れろ!!」


 声をあげると同時に手首を90度動かす。すると何か動いたような感覚と同時に、自分の視線にあった核に縦の大きな切れ目が出来た途端、徐々にそこに隙間が出来た。じっとその様子を凝視すると、ヒビは益々広がっていき、綺麗に半分に割れたのだ。それと同時に、目の前には刃を構えたままのピエロが目視出来た。自分はゆっくり陽刀を下ろすと、周りには白い粉が舞い上がると同じくして鈍い音が聞こえそちらに視線を送る。すると、核の中央にいた勝見がよこだわっていた。


「勝見っ」


 自分の背後にいた百合根が粉塵が舞い上がる中、駆け寄り、関もその後を追う。二人の姿を目にした所で、自分の足に力が入らなくなり、ヘタりと座り込む。


 一回深く息を吐く中、自分の目の前にいたピエロを探す。かなり不可解な行動をとっていたわけで、気になってしまったのだ。ただ、今はもうまともに動ける状況ではない。


(これで、あのピエロが半日前みたいな事はじめたら、まともに戦える人っているのか?)


 一気に不安が過り、慌てて回りを見回す。周りは日が昇り始め、太陽の光が差し始める中、座り込む奈巳邇の前へと歩いて行き、彼の前へと立つ姿を捉える。自分はふらつきながら彼等の方に向かう。自分より、怪我の程度が酷かった彼だ。もう動けないのは目に見えてわかる。だからといって今の自分に足掻く力も残っていない。


(だとしても、組んでる以上はっ、見過ごすわけにはっ)


 必死で二人に近づく中、ピエロがゆっくり右手の甲を彼に差し出す姿を捉えた。それを暫し見つめた彼はゆっくりと彼自身の右手を出し、グータッチをしたのだ。すると、ピエロが先程自分に向けたような柔らかい笑みを浮かべていた。


(半日前、対峙したピエロで良いんだよな?)


 今までの戦闘といい、あの表情の上に全く殺気が感じられない。様々な事がありすぎて自分自身疑ってしまいそうになるものの、あの特質した姿で、二発の銃痕があるのだ。自分の錯覚ではない事を確信する中、ピエロはゆっくりと右手を彼の甲から遠ざけた瞬間、ピエロ自身に刀先を向けると、胸にひと突きしたのだ。

 自分は思わず息が止まると同時に奈巳邇は目を見開きその姿を凝視していた。徐々に原型を留めなくなっていくピエロはゆっくりと右手を下ろすと陽刀が手から離れ地面に落ちる。彼はとっさに手を伸ばし、その手首を握りろうとするも、そよぐ風で原型が崩れ砂を掴む。慌てて彼は顔をあげると、半分しかない顔のピエロがやんわりと優しく笑みを浮かべて見せた直後。強い風が吹き、砂が太陽の日に反射しながら一瞬にしてその姿をかき消した。奈巳邇は暫しピエロが立っていた場所をじっと見つめる中、ゆっくりと視線を彼が伸ばした掌を広げて見つめる。自分も彼の目線を追った先に、日を浴びて綺麗な青色に輝くラピスラズリが光っていた。奈巳邇は視線を逸らすことなく見いる事暫し。ストンとそのまま手を地面に置くと同時に俯き動かない。自分はそんな彼じっと、ただ見守る事しか出来なかった。


次回2月17日20時30分以降投稿


日頃感想諸々お伺い出来ない為、

星、いいね!、感想(どんな些細なのでも構いません)

頂けると非常に有難く、励みになります

もし宜しければ聞かせて頂ければ幸いです

またワンオペ作業の為、誤字脱字諸々有り読みにくい事があるかと思いますが

その際はお知らせ頂けるとありがたいです

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