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2-4 初めての弟子

その日から、隆とルナの秘密の勉強会が始まった。人目につかない図書館の奥で、隆は現代化学の基礎を教え始めた。


「原子は核と電子で構成されています。核は陽子と中性子でできていて……」


「陽子?中性子?」


「電気的な性質を持つ粒子です。陽子はプラス、電子はマイナスの電荷を持ちます」


「電荷?」


隆は説明に苦労した。この世界には電気の概念がないのだ。


「えーと……雷魔法って知ってますか?」


「はい。風の元素の上位魔法ですね」


「実は雷の正体は、電気と呼ばれる現象なんです。電荷を持つ粒子が移動することで生まれます」


隆は簡単な静電気実験を見せた。髪の毛を下敷きでこすって電気を起こす古典的な方法だ。


「これが電気です。そして原子の中でも、同じような力が働いているんです」


ルナは目を輝かせた。


「つまり、雷魔法も原子の性質から説明できるということですか?」


「そうです!すべての現象は、原子レベルで理解できるんです」


隆はさらに説明を続けた。化学結合、分子の構造、化学反応の仕組み。ルナは驚異的な理解力で、次々と概念を吸収していく。


「では、土の元素だと思われていた金属も、実は様々な種類の原子でできているのですね?」


「その通りです!鉄、銅、金……これらはすべて異なる原子でできています」


「それなら……金属の精錬も、化学反応として説明できますか?」


隆は興奮した。ルナは既に応用まで考え始めている。


「できます!金属の鉱石は、金属原子が酸素原子と結合した酸化物です。それを還元反応で分離すれば、純粋な金属が取り出せます」


「やってみましょう!」

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