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9-5 集合意識の誕生
「危険すぎます!」
学院長が反対した。
「意識の量子もつれは、個人の人格を破壊する可能性がある!」
「でも、他に方法がありません」
隆は手を前に差し出した。
「僕を信じてください。必ず、みんなを元に戻します」
ルナが最初にその手を握った。
「田中さんとなら、どこまでも」
エリーザ、セレナ、ヴィクター、そして学院長も手を重ねた。
「では……量子もつれ、開始」
隆たちの意識が融合し始めた。個別の思考が一つの巨大な知性として統合される。
その瞬間、彼らは真の意味で一つの存在になった。隆の物理学知識、ルナの制御技術、セレナの空間認識、エリーザの安定化能力、ヴィクターの量子理論、学院長の統合魔法——すべてが完璧に調和した超越的な知性体。
「これが……集合意識」
彼らは一つの声で語った。
「核融合エネルギー、別次元転送開始」




