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8-3 ルナの告白
学院に戻る道中、ルナが突然立ち止まった。
「田中さん、話しておかなければならないことがあります」
「何ですか?」
「私……実は、純血魔法師協会に拉致される前から、おかしな夢を見ていました」
ルナの表情が暗くなった。
「夢の中で、田中さんと同じような人たちと出会っていました。異世界の知識を持つ研究者たちと」
隆の血の気が引いた。
「まさか……」
「セレナさんと同じです。前のリセットの記憶が、断片的に戻ってきているんです」
ルナは震え声で続けた。
「そして、毎回同じように……田中さんのような人が現れて、核の力に手を染めて、最終的には……」
「最終的には?」
「世界が破壊されるか、記憶がリセットされるか……」
隆は愕然とした。自分は歴代の異世界転移者と同じ道を歩んでいるのか。
「でも、今回は違います」
エリーザが強い声で言った。
「記憶が戻りつつある私たちがいます。真実を知る仲間がいます。きっと今度こそ……」
「エリーザまで?」
「はい。拉致されている間に、協会の魔法で意識を探られました。その時、封じられていた記憶が溢れ出てきました」
エリーザの瞳に涙が浮かんだ。
「私たちは何度も、田中さんのような人と出会い、愛し、そして失ってきました」




