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7-5 救出作戦
夜が来た。隆とエリーザは約束の場所に向かった。しかし、二人の後を密かに追う影があった。セレナだった。
「やはり来ましたね、田中隆」
森の奥で待っていたのは、黒いローブを着た魔法師たちだった。その中心に、老いた男が立っている。
「私が純血魔法師協会の最高幹部、ダミアン・ブラックソーンだ」
「ルナさんはどこです!」
「焦るな。まずは取引だ。核融合の技術をすべて渡せ」
「技術を渡したら、本当にルナさんを?」
「約束しよう。ただし……」
ダミアンの瞳が光った。
「君たちも一緒に来てもらう。危険な知識を持つ者を野放しにはできん」
隆は予想していた。最初から、全員を捕まえるつもりだったのだ。
「断ります」
「では、彼女がどうなっても知らんぞ」
その時、木陰からルナが現れた。しかし、様子がおかしい。瞳が虚ろで、魔法で意識を操られているようだった。
「田中さん……なぜ、来てくれないの……?」
操られたルナの声が、隆の心を抉った。
「ルナさん……」
「彼女は我々の『人形』だ。君が従わなければ、もっと酷いことになるぞ」
隆の怒りが頂点に達した。
「貴様ら……!」
その瞬間、エリーザが隆の制止を振り切って前に出た。
「ルナ!しっかりして!」
「エリーザ!戻って!」
しかし、それは罠だった。エリーザも瞬時に魔法で拘束された。
「今度は二人だ。技術を渡せ」




