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5-1 隠された実験室

純血魔法師協会の襲撃事件の後、隆たちの研究は完全に地下に潜った。学院長の計らいで、学院の地下深くにある古い実験室を使わせてもらえることになった。


「ここなら安全でしょう」


セレナが周囲に警戒魔法を張りながら言った。この一週間で、彼女は研究チームの重要なメンバーになっていた。影魔法による偵察能力は、敵の動きを監視するのに欠かせない。


「でも、隠れてばかりでは進歩がありません」


ルナが古い実験台を拭きながら言う。


「そうですね。それに、僕にはまだ試していない理論があります」


隆は手帳を開いた。そこには「量子力学の応用」という項目が書かれている。


「量子力学……それは何ですか?」


セレナが興味深そうに尋ねる。


「現代物理学の最前線です。原子よりもさらに小さな世界の法則。常識では理解しがたい現象が起こる領域です」


隆は黒板に簡単な図を描いた。


「例えば、粒子が同時に複数の場所に存在する可能性とか、観測するまでは状態が決定しない現象とか……」


「同時に複数の場所に?そんなことが可能なんですか?」


ルナが驚く。


「量子の世界では可能なんです。そして、それを魔法として応用できれば……」


隆の瞳が輝いた。

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