033 ハイファンタジーと乙ゲーと女の幸せ
【読書考察日記】
『ひとつまみの納涼大会』
どうも読者です。
今回は、ハイファンタジー作品を読んでいるはずが異世界恋愛ものを読んでいる気分になってしまい「あれ? 私は今、何を読んでいるだろう…」と気になり、そのまま抜け出せなくなって、違和感爆発で途中下車してしまった――そんなお話です。
ハイファンタジー作品を読んでいて、私が戸惑いだすのは、乙女ゲームが舞台になっている場合が多い気がします。
乙女ゲームというと何かよくわからないけど魅力的だろうヒーローたちが複数人登場し、主人公がモブだろうが悪役令嬢だろうがどう見てもチヤホヤされているのであります。
敵役ヒロインの立場が主人公になったようなもので、周りに異性が複数いると恋愛ものを見させられているような気になる。
ただの偏見でしょうけれど…。
異世界恋愛ジャンルでもいいのでは? と思ってしまう。
さらに、「別に乙ゲー舞台にしなくてもいいのではないだろうか」と疑問に思うのであります。
ランキングでよく見かける要素を入れたかったのかもしれません。読まれるためにはと考えて取り入れたのでしょう。
しかし、何のために悪役令嬢という立場なのか、何のための乙女ゲーム舞台なのか、何をするために異世界転移・転生してきた主人公なのだろうかと思うことがある。
現地民でよくない?
少々話が逸れましたが、乙女ゲーム舞台、そこに出てくる登場人物+モブの設定があると、わざわざハイファンタジーにいらっしゃらなくてもいいのではないのかと、たとえ政策などを行い世直しやら暮らしをよくするための発明やらをしていたとしても、恋愛でいいのではと思うのであります。
特に、終盤で色恋を楽しんでいるような主人公さんであれば。
新しい婚約者、恋人と結婚してお子さんとキャッキャウフフで終わるのなら、ジャンルは異世界恋愛でもいいのではないだろうかと気になりだして、番外編を読まずに閉じてしまう。
この作品は、ハイファンタジーだったのか異世界恋愛だったのかと首を傾げながらね。
乙女ゲームなどの要素がある作品をハイファンタジーにするのはなぜなの?
恋愛要素が少なめです! だから?
主人公が恋愛そっちのけでも、ほっといてくれない周りの登場人物たちがわちゃわちゃしながら主人公の気を引こうと恋の駆け引きしているのなら恋愛じゃない? 違うの?
鈍い(意図的でも可)主人公と主人公が気になって好きで振り回されて、ときに暴走したり、愛する主人公のために戦ったりなんだり……ラブコメかと思う私の世界は狭いのかもしれません。
最後に、女主人公の物語の終わり方は「女の幸せパック」みたいなことしかないのだろうか。
そんな感じであれば、やはり異世界恋愛でいいだろうし、男主人公であっても「女の幸せパック」のパートナーなら恋愛・結婚・出産・溺愛子育てで異世界恋愛に入ってもいいのだろうなと思う。
ハイファンタジーと異世界恋愛の境界線とはどこでしょうか…。
◉一体何が何やら何だったんだと結末まで戸惑いっぱなしな映画なら、『ノック終末の訪問者』でしょうか。これをホラーと言っていいのかわかりませんが、色んな狂気さを感じられる。ある日訪れた四人の人間に翻弄されつつ、おかしいと思いながらも呑み込まれていくお話です。一応、ハッピーエンド☆




