011 異世界転生も好きなだけだが、
どうも異世界なら転生も可な読者です。
今回は、「転生ものも好きだが、そこにはページを捲ってみなければわからない性癖の壁があったのでした」なお話です。
異世界転生というと、赤ちゃんから始まったり頭を打って前世を思い出したり、何となく唐突に思い出したり、様々な方法・年代で生まれ変わったと気づきますよね。
それで、いつ頃思い出してくれてもいいと思っていたのですが、一つ私には読み進めることが困難だったものがあります。
赤ちゃんの頃から前世の記憶を持つ主人公です。
その中でも、自分の母親からお乳を貰う場面で興奮する主人公の場合、どうしても駄目でした。
もしこれがR18だったなら受け入れていたでしょう。幼女、姉妹、兄弟、そしてマザコン。もしくはファザコンであっても何ら違和感を持たずに読んでいたでしょう。性癖というものは色々ですから、人間そんなものだくらいに気にもしません。
それに、創作物と現実を比べるものじゃないとわかっています。主人公には前世の記憶があって多少の他人感覚があるともわかっております。けれども、その場面に出くわした瞬間、一気に頭の中を占拠されてしまいました。
「自分のおかあちゃんの乳で興奮するの? え、キモ」
と、自分の母親の顔が過って無理でした。その過らせた場所がなろうだと思うと、私にできることはそっと去ることだけ……それが二回。
その出会いまでに読んだ数を考えれば、たった二回の出来事でしたが、すごく印象に残っております。ほんの数行程度で「ちょっとドキドキするかも」なんてぐらいな気軽さで書かれてある感じでしたし、その先もそんなことがあるのかと幼少期をつらっと読みましたが該当する文もなかった。きっと他の部分は受け入れて読み進めることはできたのかしません。
だけど頭から離れない。
わざわざR18にすることでもない。
でも、キツイ。
どんなにこの先何かしら世界に貢献していく主人公だとしても、「ママのお◯ぱい野郎」だと思うと厳しい。
せめて乳母にしてくれぇ…。
そんなこんなで異世界転生――赤ちゃんスタートの作品を読む場合は、少し身構えてしまう私がおります。
越えられない壁もある。