入学試験
「それじゃあ、行こうか。」
「はい。行ってきます。」
「頑張るんですよ!アースくん!」
「アースなら行けるさ!」
「頑張って・・・・・ください!」
リアナさんに連れられリアナさんたちの住む家を出る。この3か月、入学試験のために死ぬほど勉強した。文字から始まり歴史や魔法、スキルの使い方について。その間、僕の記憶が戻ることはなかった。あ、でもギフトの効果なのかいくつかスキルや特性が開放されたりした。
名前 アース
種族 人間
レベル 20
称号 封じられし者 異教神たちの愛し子 ガーディアン候補生
ギフト 異教神たちの恩寵
スキル 【神級】 外王神の眼
権能:万物鑑定、次元認識、
超常翻訳、真偽看破
副王神の脳
権能:死霊秘法、詠唱破棄、
時空操作、異次元倉庫
豊穣神の舌
権能:眷属召喚、自然操作、
完全回復
【通常】 剣技5、格闘技3、身体強化3
特性 神性無効、魅了無効、必要経験値減少、
取得経験値倍増
リアナさんたちが言うには非常識らしい。そもそも神級スキルを三つ持つのもおかしいのだとか。魔法に関してはたまたまおうちの畑で木魔法を使っていた凛さんを見たときに豊穣神の舌が開放されたのでこれ以上他の魔法を見せてはいけないということで他の魔法は見せてもらえず練習すらさせてもらえなかった。ちょっとだけ楽しみにしてたのに。
入学試験も1人でやることになり、やりすぎと思ってしまうほどに隔離されてしまっている。正直、とても悲しい。場所はこの前行った学院長室がある真ん中の塔ではなくその周りにある大きな校舎の1つでやるとのことで僕たちはそこに向かっていた。
「アースくんいい?魔法試験と模擬戦は絶対に全力を出しちゃだめよ!絶対だからね!」
「は、はい。」
もうこれで何度目かと思うほどリアナさんに注意される。ここまで言われるとフリに聞こえてしまう。
「それじゃあ筆記試験頑張ってね!」
「はい!」
僕は教室の中へ入った。そして試験官の先生の言うとおりに座り時間と同時に始めた。難しい問題もあったけどリアナさんたちに教えてもらったことを思い出して頑張って全問解けたと思う。
「こちらで着替えてください。」
筆記試験も終わり今度は魔法試験。あれ?魔法ってどうしよう?あ、いいこと思いついた。
「的に向かって魔法を放ってください。全部で五つの的に当てれば終了です。」
試験官さんの説明を聞きさっき思いついたあることを試す。
(副王神の脳の権能の1つである時空操作。あれでこの空間の空気を把握してそれを動かすイメージを・・・・)
『条件を達成しました。ギフト:異教神たちの恩寵が発動しました。亜神級スキル:大気亜神の羽衣の封印が解除されました。』
(いけた!)
次の瞬間、とてつもない轟音が響いた。