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孤淵の魔導師  作者: あい
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セントラル魔装学院

「ここが私達が通ってるセントラル魔装学院です!」

「ふおおー。」


リアナさんに連れられ僕はリアナさんたちが通う学校に来た。僕が知ってる学校とは違うすごく大きくて機械的な門がある。


「この校門は魔道具になっていて、許可証がないと入ることができないんです!」

「許可証ですか?」

「あ、少年の分は臨時許可証として取ってあるので渡しておきますね。」


エリスさんから手の平よりやや大きめのカードみたいなものを貰う。これが許可証。だがそれをもらった瞬間、体に何か違和感が生まれた。


「うぇ!?」

「どうしました?」

「なんかこのカードに触れたらキュイン!って何かが。」

「あー、それは魔力ですね。少年は魔力に敏感なんですね。たまにいるんですよ。魔道具に初めて触れたら変な感じになる人。もしかしたら将来大物魔装士になるかもですね!」

「エリス!アースくんが魔装士になりたいかわからないのにそんなこと言っちゃだめでしょ!」


エリスさんとリアナさんが話しているが僕はなんだかよくわからないものを見ていた。このカードに触れてから周りにいろんな色の粒が浮いてる。僕は周りをキョロキョロする。


「どうしたんだ?アース?」

「あ、えっと、なんかさっきからいろんなつぶつぶが周りにいっぱいあるように見えるんですけど」

「もしかして魔素が見えるんですか!?」

「魔素ってなんですか?」

「魔力の元?みたいなものかな。」

「わ、私も魔素が見えるのでたぶん合ってると思います。黒いつぶつぶみたいなのだよね?」

「え?黒もありますけど赤とか青とかいろんなのありますよ?」

「え!?す、すみません!アースくん!その目、鑑定していいですか!?」

「え?あ、はい。」


なにやら凛さんが慌てた様子だ。僕の目が何か変なのかな?


「どうしたの?凛?もしかしてアースくんは魔素が見えるんじゃないの?」

「い、いえ。魔素が見えるのは本当だと思うんですけど属性が見えるのは··············。」

「あー、凛のいつものが出たな。」

「熱中すると周りが見えなくなるんですよねぇ。」


ジーっと凛さんが僕の目を見つめてくる。なんか恥ずかしい。


「アースくんは恥ずかしがってるみたいですね。」

「凛ちゃんは可愛いもんね。」

「意外におませさんですね。」

「ちょ、ちょっとからかわないでくださいよ!」


エリスさんとリアナさんがからかってくる。恥ずかしい。


「こ、これは!?」

「何かわかったの?」

「隊長、アースくんはスキル未所持だったんですよね?」

「ええそうね。先生が言うには正確にはスキルも何もかも記憶と同じく封印されてるって言ってたわ。」

「そうなんですね。わかりました。」

「もしかしてこの子、スキル持ってたんですか!?」

「は、はい。」

「おお!それはすごいな!どんなスキルなんだ!?」

「え、えーっと··················外王神の眼です。」

『!?』

 

その言葉を聞いた瞬間、その場にいた全員が驚いた。そして僕もなんだが目がぼんやりと熱くなった感じがした。


「も、もしかして未発見の神級スキルってことですか!?」

「それならすごいぞ!」


なんだか僕の目はすごいらしい。


「あの、神級スキルってなんですか?」

「あ、えっと、神級スキルっていうのは文字通り神の名を持つスキルでそのどれもが強力な力を持つの。目の神級スキルってことは鑑定系かな?アースくん。そのスキルがどんなものか意識してみることできる?」

「や、やってみます。」


リアナさんに言われたとおりぼんやりと暖かくなった目に意識を向けてみる。すると


神級スキル:外王神の眼

権能 万物鑑定、次元認識、超常翻訳、真偽看破


『条件を達成しました。ギフト:異教神たちの恩寵が発動しました。神級スキル:外王神の眼の封印が解除されました。』


「うぇ!?」

「どうしたの!?アースくん!?」


突如、頭に響いた声でまたしても変な声が出てしまう。


「な、なんか頭の中に声が···········。」

「え、それって···········なんて言ってるの?」

「声はもうないんですけどえっと··········」


僕は聞こえてきた声とついでにスキルの説明をした。


「これは············学院長に相談したほうが良さそうね。」

「そうですね。条件達成ってことは今回の場合は魔力に触れたのがそれってことでしょうけど···········。」

「学院長なら何かわかるかもしれないですね。」

「め、面会申請しときます」


何やらリアナさんたちが話し込んでいる。


「·············え!?」

「凛、どうしたの?」

「め、面会申請が通りました。」

「早くない?」

「もしかして学院長のでは?」

「そうかもしれないな。」

「い、今すぐ来いとも仰ってます。」

「·············これは完全にそうね。とりあえず行きましょう。」


何がなんだかわからぬうちに再びリアナさんに手を引かれ僕はあっさりと門をくぐってしまう。

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