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恋は古代のミステリー
遠くに見える高架橋の
コンクリートの白い脚
夕日に染まって赤々と
輝く
ノートの端の落書きも
君のひょろ長い横顔も
太陽を映す鏡になって
きらめく
まだ帰りたくないだとか
もっと一緒にいたいとか
君のことが好きですとか
言わない
ノートを閉じて帰り支度
君は無言で背中を向けて
ふっと遠くに目をやって
まぶしい
その赤い顔に魅せられる
君の夕日に影が載る
私の頭ひらめく
モアイ だ
恋は古代のミステリー
君の顔モアイ
埴輪じゃない
土偶じゃない
モアイ
恋は古代のミステリー
あの橋脚ストーンヘンジ
古墳じゃない
環状列石じゃない
ストーンヘンジ
だけど
ストーンヘンジも
環状列石も
ストーンサークルだから
君がモアイでも埴輪でも
土偶でも
他の何かでも
君は君だから
赤い橋脚の色がさめて
君の背中を見送って
私の頭が静まって
それでも
明日また会えたらいいな
夕日が何万回沈んでも
会えたらいいなって
思った




