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暮れる
木立の中を転がり落ちる
残り火
坂の上から
見送って
通りを満たす
夕闇
テールライトが
並ぶ
まるで狐の提灯行列
どこまでも続く
赤い光
数えて
あなたを探す
私
見付かるわけは
ないけれど
お帰り
お帰り
お山の向こう
あなたのお家
きっと
誰かが待っている
夜道の先の
小さなお家
立ち去る者は
足早に
散らばる燃え止し
黒々と
背伸びしても
手を振っても
見えないし
届かないけど
だけど
遠くのオレンジ色は
まだ
そこに
裸になった街路樹の
暗闇に浮かぶ電灯の
間の夜を
渡る
小さな輝き
漂う時間
燃えるお空を
見送って
まるで夢でも見るように
私は
ゆっくり
急ぐのだ




