五話
矛盾部分を修正します
ツッコミどころだらけだと思いますが、すこしでも何か感じたことがあれば感想頂けるとやる気につながります。
「あ、学校!!」
そんなこんなで、朝日と奈々は改めて付き合っていくことになったのだが、なんだか和んでしまって2人で雑談を交わしていたらとっくに朝のホームルーム開始の時間になっていた。
「まずいな...」
「まずい...わね。」
朝日と奈々はお互いに顔を見合わせる。そして、お互いになぜか吹き出してしまう。
さっきまでの気まずい雰囲気が嘘のように楽しい時間が流れる。
...
そして、2人は考えた結果。焼け石に水だが、五分ほど教室に到着する時間をずらすことにした。
これに関して、朝日が五分遅れることを進言したが、奈々が断固として反対した。
そもそもの元凶が自分なのだから、自分が遅れていくのが当然との事だ。
そもそも奈々は一緒に登校してもいいと言い始めてしまった。
結果。朝日が折れて、先に教室に入ることになった。
教室に朝日が到着すると、朝のホームルーム中であったが、ほとんどの生徒が朝日に注目した。
そして、皆揃って朝日の後ろに視線がいったが、そこには誰もいなかった。
やはり、2つ空いた机が朝日と奈々であったことから何か勘ぐられていたらしい。
教員に注意を受け、朝日は自分の席に向かう。
席に着くなり、となりの木崎が肘で小突いて来た。
「おいおい、奈々様と一緒だったんじゃないのかよ?」
小声で木崎が朝日に話しかけるが、なるべくことを荒だてたくない朝日は無視した。
それから、きっかり五分後。奈々が遅れて教室に入ってくる。
再び、クラスの視線が教室の扉の方に向いた。その後教室がざわつく。
奈々が微笑みながら朝日に合図を送ったからである。
「全く意味がないじゃないか...」
朝日は先が思いやられ、ズーンと机に突っ伏す反面、何故か嬉しい自分がいることにも気づいていた。
半分にやけて考え事をしていると、放課後、教師に奈々と揃って呼び出され、掃除を命じられた。
新学期開始早々遅刻したペナルティである。
朝日も奈々も普段は遅刻などはあまりしないため、教師の信頼もあって辛いペナルティと小言で済んだ。
最後に教師が残した、「お前たち、不純異性交遊もほどほどにな」と、笑って放った、恐らく冗談である爆弾は、朝日と奈々に見事にクリティカルヒットし、顔が真っ赤になった。
お互い無言で黙々と掃除をしたのは言うまでもない。