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新たな集い

「またバトルの申し込み?」


「はい、そのようです」


 昨日の今日でねぇ。

今まで立て続けに申し込まれた事はなかったのに珍しいわね。


「まさかまた水虫じゃないでしょうね?」


「いえ、別人ですよ。ランクはEで、名前はロックとなってますね」


 水虫じゃなくて良かった。

今度あんな醜態見せられたら、物理的に潰してやるところよ。

 それにしてもロックって、どこかで見たような名前なんだけど‥‥どこで見たんだろ?


「ま、いっか。断る理由は無いし受けるわ」


「では通信繋ぎますね」




DPを稼ぎ隊:ロック

「こうして対決するのは初めてだったな」


 ん?向こうは私を知ってるっぽいな。

でも私は覚えてないのよねぇ‥‥。


アレクシス王国:天前愛漓(あまさきあいり)

「あの~、どこかで会いましたっけ?」


DPを稼ぎ隊:ロック

「ぐふ!?‥‥まさか忘れたのか?以前アレクシス王国の集いに参加してたのだが」


 言われてみれば居たような気もしないでもない‥‥。

 って、ちょっと待って!

参加する集いって、変更出来るの?


DPを稼ぎ隊:ロック

「なんだ、知らなかったのか?俺の時は、ダンジョンコアから説明を受けたのだが」


 思わずジロリとアイカに視線を向けたけど、視線を反らして口笛吹いちゃってますよ。

 もう、うっかり八兵衛にも程があるわ。


アレクシス王国:天前愛漓

「ならついでに聞くけど、名前の前に表示されてる集いの名称は、どういう基準でつくの?」


DPを稼ぎ隊:ロック

「名前の左側にある【DPを稼ぎ隊】の事か?これなら過去に一番多く参加した集いの名称が載るらしいな」


 ふむふむ、成る程成る程。

つまり私の場合はアレクシス王国にしか参加してないから、暫くの間アレクシス王国としか表示されない訳ね。


アレクシス王国:天前愛漓

「‥‥まぁその事は今は置いといて、対決方法を決めましょう?」


DPを稼ぎ隊:ロック

「そうだな。俺としてはオーソドックスに互いに侵略戦を行いたいんだが、どうだろう?」


 侵略戦って事は、最初にグーチェスと戦った時と同じやり方ね。

 思えばオーソドックスな割に、殆ど侵略戦をしてない私は変わり者かもしれない。


アレクシス王国:天前愛漓

「なら侵略戦でいきましょう。私としては今からでもいいんだけど‥‥」


DPを稼ぎ隊:ロック

「い、いや待て、さすがに今すぐはキツい。せめて明日の朝からで頼む」


 そうなるわよね普通は。

DPを稼ぎ隊って集いに参加してるくらいだし、DPに余裕は無いと見るべきよね。

それにバトルの内容決めてから、事前準備をするだろうし。


アレクシス王国:天前愛漓

「それでいいわ。それじゃ、また明日」


DPを稼ぎ隊:ロック

「ああ、また明日な」




 ダンジョン通信を切ってから、ふと思い出してみる。

 当初参加する集いは、ダンジョンマスターの中に排他主義の連中がいる可能性を懸念して、【共存を望む者達の集い】には参加しなかったんだけど、集いを変える事が出来るなら気にしても無意味なのよねぇ‥‥。

 だったら色んな集いに参加した方が、情報収集が捗るからメリットが大きい。


 うん、これからは色んな集いに参加する事にしよう!

 って、よく考えたらコレって、ネットの掲示板と変わらないわ‥‥。


「お姉様、他の集いに参加されるのですか?」


「ええ。他にも色々有るでしょ?」


「はい、コレなんかどうですか?【ランダムに挑む者】はランダム召喚で高ランクのモンスター召喚に果敢にチャレンジしてる者達みたいですよ」


 アイカが紹介してきた集いは、下手すると大損しそうな思考だと思うんだけど、楽しそうだしこの集いに参加してみよう。


「じゃあこの集いに参加‥っと」




ランダムに挑む者:オーウェン

「さっき思いきってチャレンジしたんだけど、クロコゲ虫だった‥‥」


 クロコゲ虫。

Gランクのモンスターで、召喚コストはDP1と低コスト。

 対してランダム召喚はDP100となっており、割に合わない。

気になるステータスは、攻撃力と防御力は殆どないが、敏速だけはズバ抜けており、工作要員としては優秀である。

 ただし見た目が苦手な者が多く、大量に召喚する者は少ない。

転移者が見たら間違いなく()()()()という単語が出てくるであろう。


ランダムに挑む者:クウォン

「ドンマイ」


ランダムに挑む者:セーラ

「ドンマイ」


グロスエレム教国:千手

「ザマァw」


ランダムに挑む者:豪血

「ドンマイ」


アレクシス王国:天前愛漓

「面白そうね。私もチャレンジしてみようかな」


グロスエレム教国:千手

「止めとけ止めとけ、どうせGランクしか出ねぇよ!」


ランダムに挑む者:クウォン

「お、可愛いお嬢さんが来たな。DPに余裕があるならやってみ」


 まぁDPには余裕があるし問題ないわね。

あ、そうだ、やる前に何回チャレンジした方がいいか聞いてみよ。


アレクシス王国:天前愛漓

「何回やればいい?」


ランダムに挑む者:豪血

「何回と言われてもな‥‥ここに居る連中は大体1日に1回から3回くらいだが」


アレクシス王国:天前愛漓

「わかった。3回やってみる」


ランダムに挑む者:クウォン

「おう頑張れ」


ランダムに挑む者:セーラ

「高みの見物させてもらうわ」


グロスエレム教国:千手

「正気か!?クロコゲ虫が出ても泣くなよ!」


 さーて、久し振りのランダム召喚ね。

確か最後に出たのはセイレーンのセレンだったわ。


「アイカ、ランダム召喚を3回やってちょうだい」


「わかりました‥‥ジャジャーン!」


 何よそのジャジャーンって‥‥。


Fランク:スライム

Cランク:シルバーウルフ

Sランク:ミスリルゴーレム


 まーたとんでもないのが出てきた‥‥。

これ以上増えると‥‥別に問題ないわね。

このダンジョンは広いから、監視要員は多い方がいいだろうし。


「アイカ、ログとっておいて。どうせ証拠見せろって言われるから」


「了解しました」


 さて、彼等に報告しないとね。


アレクシス王国:天前愛漓

「チャレンジしてきた」


ランダムに挑む者:クウォン

「おう、遅かったな。どうだった?」


ランダムに挑む者:豪血

「戻って来たか」


ランダムに挑む者:セーラ

「遅かったからショックで寝込んだと思ったわ」


 寝込みはしないけど、別の意味でショックでした。

本当なら喜ぶところだろうけどね。


アレクシス王国:天前愛漓

「口頭で言っても信じないだろうから、ログを公開するわ」


ランダムに挑む者:クウォン

「信じないって‥そんな凄いのが出たのか?」


グロスエレム教国:千手

「まぁまぁ、ここは彼女のログを見てみようじゃないか」


ランダムに挑む者:セーラ

「なんでアンタが仕切ってんの?」


 いざ公開しようとして少しだけためらったけど、思いきってログを公開してみた。


Fランク:スライム

Cランク:シルバーウルフ

Sランク:ミスリルゴーレム


ランダムに挑む者:クウォン

「おかしい。どうやら俺の目がバグってしまったようだ」


ランダムに挑む者:セーラ

「何‥‥これ‥‥」


ランダムに挑む者:豪血

「こんな事有り得るのか‥‥」


ランダムに挑む者:オーウェン

「ちょっ、おかしいって!絶対おかしいって!普通ならCランクだって出てこないのに、Sランクが出るとかどうなってんだ!?」


グロスエレム教国:千手

「‥‥‥‥‥」


 ここでランダム召喚の出現率について少々説明させていただこう。

簡単に言うと以下のようになる。


Gランク:ランダムといっても、全体の8割から9割はコレになる。


Fランク:Gランク以外だとちょくちょく見かけるレベル。


Eランク:たまーに見かけるが、1日に何度もチャレンジしてれば、出てくるであろう。


Dランク:実質当たりと言って良い。このDランクが出現するのを目的で、ランダム召喚するようなものである。


Cランク:大当たり。極たまーに出現するレベルであり、周囲に自慢出来る。


Bランク以上:誰も確認した者は居ない。口頭で言っても、まず信じてもらえない。


 とまあ、このようになってるので、Bランク以上の場合は証拠がないと信じてもらえないと言ったアイリの考え、間違ってなかったのである。

 さすがはミルドの加護を持った幸運の持ち主という事だ。

やったねアイリ!嫉妬が増えるよ!


ランダムに挑む者:クウォン

「ランダム召喚でSランクが出現するなんて聞いた事ないぞ‥‥」


ランダムに挑む者:豪血

「いや、そもそもCランクからして滅多に出ないはずだ」


ランダムに挑む者:セーラ

「もしかして、今だと出やすい時間帯なのかも知れないわ!試してみないと!」


ランダムに挑む者:オーウェン

「マジか!もう1度試してくる!」


グロスエレム教国:千手

「マジでケツ浮いたぜ‥‥」


 みんなの反応を見てる分には面白いけど、何だか大変な事をしでかしてしまったような気がするのは気のせい?‥‥なんて事はないわね。


「お姉様、明日にはあちこちに広がりそうですが、良かったのですか?」


「良くはないけど仕方ないじゃない‥‥」


 そもそも私がログの公開をするって言って、実際に公開したんだし今更よ。

 まぁちょっとは悪目立ちしたかも知れないけどね。

それで因縁つけてくる奴がいたら、物理的にブチのめすまでよ。


ランダムに挑む者:セーラ

「GランクとFランクしか出なかったわ‥‥」


ランダムに挑む者:オーウェン

「まだましだろ。俺はオールGランクだ‥‥そしてまたしてもクロコゲ虫だ!」


グロスエレム教国:千手

「ザマァw」


ランダムに挑む者:クウォン

「おれも試してみたが、Fランクのスライムだったな」


ランダムに挑む者:豪血

「‥‥‥‥‥」


ランダムに挑む者:クウォン

「おーい、豪血。お前もやったんだろ?何が出た?」


ランダムに挑む者:豪血

「Dランクのカオスボアだった。まさか本当に当たるとは思わなかったが‥‥」


ランダムに挑む者:クウォン

「おお、やったな!」


 お、Dランクが出た人がいたみたいね。

でも私がおめでとうって言ったら嫌味にしか聞こえないから言えないわ‥‥。


ランダムに挑む者:セーラ

「私にも幸運を分けて欲しいわ‥‥」


ランダムに挑む者:オーウェン

「マ、マジかよ‥‥俺はもう寝る‥‥」


アレクシス王国:天前愛漓

「あぁ‥‥何かゴメンね?」


グロスエレム教国:千手

「お前が謝る事ぁねぇよ?運の無かったアイツのせいだしよ」


アレクシス王国:天前愛漓

「そう言ってもらえると助かるわ」


グロスエレム教国:千手

「お、おう‥‥まぁ気にすんな」


 なんかさっきから千手って奴が優しい気がするんだけど、これはもしかしたら‥‥。


ランダムに挑む者:セーラ

「今気付いたんだけど、千手、アンタ天前愛漓にやたら優しくない?」


ランダムに挑む者:クウォン

「うん。それは俺も思ったな」


 やっぱりそうよね?

他の人達も気付くくらいだし。


グロスエレム教国:千手

「な!?‥‥バッカ違ぇよ!そんなんじゃねぇって!」


ランダムに挑む者:セーラ

「図星ね」


ランダムに挑む者:豪血

「なんという分かりやすい反応」


ランダムに挑む者:クウォン

「若いな‥‥」


 逆にクウォンって人は爺くさいわ‥‥。


グロスエレム教国:千手

「くそ、今日はもう寝りゅ!」


 はぁ、まーたアイカに冷やかされそうね。

まぁそれは兎も角、最後の方はSランクの件は忘れ去られてたみたいだし、あんまり目立たないで済んだかな?


 と、アイリは思ったが、翌日に確認すると、しっかりとSランクの件は騒がれていたのであった。


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