リベンジバトル
高性能ドローンの存在が明るみになり、関わった眷族達を粛正した日の事。
「ア、アイリはん、そ、そろそろ足が限界を迎えそうなんやが‥‥」
「つ~ら~い~で~す~」
「鬼畜です!お姉様!」
口々に慈悲を訴える眷族達+アイカ。
いや、アイカの場合は逆に不満を訴えてきた。
「アイカ、反省が足りないようね?もう1時間増やしてもいいのよ?」
「何卒お慈悲を!!」
変わり身早!
ってところで状況を説明すると、只今眷族達は粛正の真っ最中ってとこ、アイカもね。
粛正の内容は、全員正座で行きたかったんだけど、人化出来ないクロは正座が出来ないので、クロだけは逆立ちさせてるわ。
ちなみにファイアドレイクのレイクは、ユーリのダンジョンの入口を封鎖させてるため、今回の件には無関係。
ユーリに聞いたら1日中入口で寝てるらしいんだけど、丸1日も寝れるもんなのかしら?
まぁそれはいいとして、まさかディスパイルと遊びに出掛けた事もキッチリと見られてるとは思わなかった。
でもドローンは没収したから今後は覗かれる心配はないはずよ。
「姉貴ぃ、そ、そろそろ勘弁を‥‥」
さすがに頭に血がのぼって来たのね。
ま、可哀想だし、この辺で許してあげよう。
「じゃあこれにて終了よ。もう同じ事したらダメだからね?」
「ふぅ、助かったのじゃ~‥‥」
「じ、人化は辛い‥‥」
「ふむ、某はまだ余裕があったのだが」
ザードに正座は効果がなかったみたい。
今度何かあった時のために、別の粛正方法を考えておこう。
それからモフモフ、それは人化が辛いんじゃなくて、正座がつらいのよ。
せてと、粛正が終わったところで今日はどうしようかな。
「あ、お姉様。ダンジョンバトルの申し込みが来てますよ」
久々にきたわね、ダンジョンバトル。
今回の相手は誰かしらっと。
「相手はEランクの水虫というダンジョンマスターです」
水虫って、汚ならしい名前ねぇ‥‥。
虫系のモンスターが多いダンジョンなんだろうか?
「まぁいいわ。受けてたちましょう。さっそく通信で‥‥」
無所属:水虫
「よう、久し振りだな。今度こそ俺が勝ってやる!俺が勝ったら直してもらうぞ!」
うん?この男と面識あったっけ?
私は覚えてないんだけど。
それに治すって‥‥水虫を治せって事?
アレクシス王国:天前愛漓
「治すって水虫を治してほしい訳?」
無所属:水虫
「当たり前だ!」
なんで当たり前なのか知らないけど‥‥、
アレクシス王国:天前愛漓
「そんなの薬でも使えばいいじゃない」
無所属:水虫
「だから俺は水虫だけど水虫じゃねぇーーーっ!」
どっちなのよ‥‥。
無所属:水虫
「大体お前が改名したんじゃねぇか!忘れたとは言わせねぇぞ!?」
アレクシス王国:天前愛漓
「え?‥‥あーーーっ、思い出した思い出した!確か‥‥マタギだったっけ?」
無所属:水虫
「マサキだぁ!!マしか合ってねぇだろ!」
もういちいちうるさい奴ねぇ‥‥。
アレクシス王国:天前愛漓
「まぁいいわ。そこまで言うならバトルしようじゃないの。じゃあ私が勝ったら、借り1つって事にしてちょうだい」
無所属:水虫
「いいだろう。ただし、今回のルールは俺が決めさせてもらうぞ」
アレクシス王国:天前愛漓
「どうぞどうぞ」
無所属:水虫
「今回の対決内容は、お互いの眷族による直接対決3本勝負だぁ!」
内容は眷族同士のタイマン3本勝負。
恐らく、私が眷族のモフモフを出したら1本取られるから3本勝負にしたのかな?
アレクシス王国:天前愛漓
「3本勝負ね。つまり、先に2勝した方が勝ちって事でいいのね?」
無所属:水虫
「そうだ。ただし、Sランク以上の眷族は使用不可だからな」
おおっと、モフモフも出せないようにしてきましたよ。
でも中々賢いやり方だと思うわ。
アレクシス王国:アイリ
「それでいいわ。じゃあ申請受理‥っと。」
無所属:水虫
「ふん、今度こそ吠え面かかせてやる!」
審判:カルミーツ
「今回の審判を務める天使族のカルミーツよ。今回の内容は、眷族同士の3本勝負。場所はここ、水虫のダンジョンのボス部屋を使用する。宜しいかしら?」
アレクシス王国:天前愛漓
「大丈夫よ」
無所属:水虫
「‥‥‥‥‥」
アレクシス王国:天前愛漓
「ん?どうしたの?」
無所属:水虫
「‥‥い、いや、なんかこの美人の姉ちゃんに水虫って言われると、貶されてるみたいでゾクゾクしてくるような気が‥‥って何言わせんだよ!」
何言ってんのかしらコイツは‥‥。
確かにカルミーツさんって、金髪ロングの美人さんに見えるけど。
アレクシス王国:天前愛漓
「アンタが自分で言ったのよ水虫」
無所属:水虫
「お前に言われても嬉しくねぇ!」
失礼な奴ね。
だったらカルミーツさんにお願いして、言ってもらったらいいじゃない。
審判:カルミーツ
「どうかしましたか水虫?」
無所属:水虫
「おおぅ!‥‥も、もう1度言ってもらっていいッスか?」
審判:カルミーツ
「あの~、どうかしましたか水虫?」
無所属:水虫
「おっほぉーっ!‥‥いい!めっちゃいい!最高ッスよ!」
コイツ‥‥。
水虫じゃなくて、その変態趣味を治してもらいなさいよ。
アレクシス王国:天前愛漓
「ちょっと、早く始めるわよ!」
無所属:水虫
「う、うるさい!今いいとこなんだ!邪魔するな!」
あーもう!
これじゃあ改名したのはご褒美になってるじゃないの!
というかコイツ性癖半端ないわね‥‥。
審判:カルミーツ
「あの‥‥そろそろ始めませんか水虫?」
無所属:水虫
「はいはいはーい!始めましょう!すぐやりましょう!」
コイツ‥‥うん。
最早何も言うまい‥‥。
アレクシス王国:天前愛漓
「まずは私からね。出てきなさい、ホーク、ザード、セレン」
私が出したのはワイルドホーク、リザードマンキング、セイレーンの3人。
みんなBランクのモンスターよ。
さぁ、これを見てどうするのかしら水虫?
無所属:水虫
「は‥ははは‥‥はははは‥‥お、俺は夢を見てるのか?Bランクが3体って‥‥」
悲しぃけどコレ現実なのよねぇ‥‥。
無所属:水虫
「何だよ!勝てるかよこんなの!無理ゲーじゃねぇか!」
でも残念。
その無理ゲーに、アンタは挑んだのよ。
審判:カルミーツ
「それにしても凄いですね!Fランクの内からBランクの眷族を3体も抱えてるなんて、そんな凄いダンジョンマスターは過去にいませんでしたよ!」
やっぱそうよね?
ミルドの加護って凄いわ!
アレクシス王国:天前愛漓
「ねぇ、やらないの?やらないなら私の不戦勝でいいわよね?」
無所属:水虫
「鬼!悪魔!アイリ!お前は血も涙もないのか!?」
だってしょうがないじゃない。
ってコイツ、今私の事を鬼や悪魔と同列で扱ったわね!?
「プププ、アイリはん、相手にとってアイリはんは鬼や悪魔と同じなんやなぁ!」
「朝の正座は~、まさに鬼かと~思いました~♪」
「悪魔と言えば、悪魔族のディスパイル殿と仲良く散策してたで御座ろう。そう考えれば悪魔と言えるのでは御座らんか?」
クッ、コイツら‥後で覚えてなさいよ!?
アレクシス王国:天前愛漓
「でもアンタが勝ったら名前を元に戻すんだから、もう水虫って呼んでくれないわよ?」
無所属:水虫
「‥‥‥‥‥」
あ、フリーズしたっぽい。
アレクシス王国:天前愛漓
「おーーーい水虫?」
無所属:水虫
「しまったぁぁぁぁぁーーーっ!!」
あ、暴発したっぽい。
無所属:水虫
「そうだよ。このまま勝つ訳にはいかねぇじゃねぇかよーーーっ!」
いや、そもそも勝てないんでしょ?
コイツさっき自分で無理ゲーだって言ったの忘れたのかしら?
無所属:水虫
「くそ、このままじゃ‥‥勝てない‥‥このままじゃ‥‥」
あぁ、なんか重症ね。
というかいちいち面倒な奴ねぇ‥‥。
アレクシス王国:天前愛漓
「すみませんカルミーツさん。水虫を罵るように呼んでみてくれません?私が話しても聞いてくれなさそうなので‥‥」
審判:カルミーツ
「はい、わかりました‥って、なんで罵るんですか?」
アレクシス王国:天前愛漓
「多分そのほうが本人も喜ぶと思うので。水虫を励ます意味でもお願いします」
審判:カルミーツ
「はぁ、では‥‥いつまで落ち込んでるのです水虫。見ていてみっともないですよ水虫。さっさと顔を上げなさい糞水虫。本当にどうしようもない糞水虫ですね。そんなんでダンジョンマスターが勤まると思ってるのですか?カス水虫‥‥こんな感じですかね?」
いや、あのぉ、途中からノリノリで言ってませんでしたか?
なんだか凄く楽しそうに見えたんですが‥‥。
審判:カルミーツ
「え?‥‥‥‥‥そんな事はありませんよ?」
なら今の間はなんだったのよ‥‥。
まぁそれはいいとして、水虫の方は‥‥
無所属:水虫
「うおぉぉぉぉぉ!俺はまだやれるぅぅぅぅぅ!!」
あ、復活したっぽい。
アレクシス王国:天前愛漓
「じゃあもう1度聞くけど、私の不戦勝でいいわよね?」
無所属:水虫
「おう、今回は俺の負けだ。もう完敗だぜ!これ以上ないってくらいの情けない敗北だ!だからカルミーツさん、もう1度罵って下さい!」
審判:カルミーツ
「はぁ、わかりました。このゴミ以下の存在価値の無い水虫がぁ!」
無所属:水虫
「有難う御座います!有難う御座います!」
アレクシス王国:天前愛漓
「はぁ‥‥」
何か疲れたわね。
バトルしてないのに疲れるって、どういう事なのかしら‥‥。
「まぁまぁ。丸く収まったっちゅう事でっしゃろ?ならええやないですか!」
うん、まぁホークの言う通り、丸いかどうかは不明だけど、一応は収まったわ。
でも私の方は収まってないのよ‥‥
「ねぇ、アンタ達。私が鬼や悪魔と同じだとか言ってたわよねぇ?」
「違うで御座るか?」
「違うわ!!違うに決まってんでしょ!こんな美少女つかまえて鬼や悪魔って何!?」
「アイリはん。普通美少女は自分で美少女とは言わんのやで?」
「うーるーさーいー!もう許さないわよ!アンタ達朝まで正座よ!」
「そ、そりゃ堪忍やでアイリは~ん!」
「やはり~、アイリ様は~、鬼です~♪」
「朝まで正座、のぞむところ!」
やはり、今日もアイリのダンジョンは平和でした。
そろそろダンジョンの名前を決めないといけない。
どうすっかなぁ‥‥。




