NASAへ告ぐ
掲載日:2016/06/28
私は常に自分の志向で、自分より上位な人間を欲す。
そんな完璧な人間、自分意外に許せない、他者との関わりを、断絶し、閉鎖的な空間の中で、生きたいという美しい志しをも体現しているような人間を欲す。
控えおろう、ここからは神聖な私である、君がはいってきたら私が鈍く落ち込んでしまう。
志向は淀み、純粋な私という私は消え、耳から入った蛆虫に脳味噌を犯され語彙は貧困さを極めて常に異臭を感知し他者に焦がれたばかりに涙に目覚めてしまうのだ。
また、皮膚には無数のバクテリアが付着して出会ったことによって新たな人類の存亡を脅かすウィルスができてしまうだろう。
スペイン風邪の再来を、私は阻止せねばならない。
完璧な私、は今から50年はかかるだろうかもっとだろうか、或いは早く?どちらにせよ、今ではない。
NASAへ告ぐ。
早々に時空を超える技術の開発を求む。
他者を許せぬ私は、自分に会いに行こう。
自分と性行為を含めた交流を果たし、柔らかな白い紙粘土に黒い絵の具を垂らし込み、練り込んでやるのだ。
こうして何度も何度も練り込んだ先に、真に欲する所の自分を見出す。
NASAへ告ぐ。
他者と交合っても、壊れない人間になるにはあと何年待てば良いのだ。




