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第三十六話 最後の一言は暗闇に溶けた
二人の部屋、といってもあの部屋に私と宇宙が揃うことは二度とないんだけれど、に向かう帰り道。
気が付くと辺りは随分暗くなっていた。
そんなに話し込んだつもりはなかったのに、意外と時間は過ぎていたみたいだ。
これでよかった、とは流石に思えないけれど、これしかなかった。
どうしたらよかったのか、と何度も考えたけれど、多分何度繰り返しても、私たちにはこの結末しかなかった。
好きだったよ。きっと誰よりも。
見上げた空には月も星も見えない。
最後の言葉は誰にも届かず、ただ暗闇に溶けていった。




