破天のクライフ
掲載日:2013/08/29
夏の夜はガス燈の下、暗くなりゆく宙の花視る、
星は幾つだ、霞んでゆく右の眼を閉じ、
裸の足の踵に滲む、黒く爛れ照らされる赤、
今日は何を踏みつけた?
紛いの麦酒で胃を満たす、
裸天の舞を横目に欠伸、片目のネコは眠りつく前、
クライフ、痩せた胸に抱き上げる、
手にしたグラスにテキーラは、
幾何学模様、蝶でも蛾でも構わない、
金の座、銀の座、水銀さえも、
すべて選べる暴動主犯、
だから太陽、背を向けた、
月には煙を吐きつける、
〝王としてなら黒々しい規律にて、
奴隷商の座がある〟と、
嗚呼、何故こうにも愚かしく、
薄汚い手にて人を欺く?
荒んでゆくのはヒトだけなのか、
哀しみすらも忘れゆきそう、映る視界は斑模様、
クライフ、毒を飲み込んで、
瞼に刻みし荒景を、消してしまえと咥える銃口、
夜を迎える用意はできた、




