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めちゃくちゃ理論

めちゃくちゃ理論


小学生〜中学生にかけて、わたしのものにしてしまいたい2冊の本があった。

どちらも学校の教室の本棚に並んでいた。

どさくさに紛れて拝借して自宅に置いていた。クラスメートや先生や親や友達、誰に対しても知らぬ存ぜぬで通した。わたしはポーカフェイスが得意であった。とんだクソガキだ。教育し直してやれ。でも道徳の授業は好きだった、今後の人生生き抜く上での自分の指針になりそうな重要な授業に感じていた。



住んでいた一軒家を手放し新天地に引っ越すことになった。引っ越す為にわたしは荷造りをしていると小学校と中学校からパクってきた2冊の本の存在に気付く。すっかり忘れていた。

どうしよっかな〜わたしのものにしたいな〜。

返却するとかあんま考えなかった。捨てようかなって考えたが罪悪感があった。


わたしは自室の空っぽのクローゼットの角の影になっているスペースに並べ隠した。これでよし。これを見つけた人は『この家に前に住んでいた人が忘れていった前に住んでいた人の本』だと思うだろう。わたしのものだ。我ながらめちゃくちゃである。


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― 新着の感想 ―
[一言]  「家を引き払うので片付けをしていたら本が出てきまして。 どうも借りっぱなしで返却をしていなかったのだと思います。 非常に遅くなりましたが返却に参りました。」  とでも言って母校に返しにい…
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