ネタ小説「坊主が禁止の学校」
俺の学校は謎の校則がある。
「おい、おまえ、そこのおまえ」
サングラスをかけたケツアゴの教師が話しかけてきた。
「俺、俺のことっすか?」
「そうだ。この学校、坊主は?」
「もちろん禁止です」
そう、この学校は坊主が禁止なのだ。
「おまえ、坊主じゃないか」
「坊主じゃないです」
「…髪型は誤魔化せないだろ。スマホ持ってきてるかとは話が違うんだよ」
「いや、そもそもこの髪型は坊主ではないです」
「いや、頭皮が見えてるのに坊主じゃないは無理があるだろ」
「それはただ単に薄毛なだけです、…」
「気まず!!」
ケツアゴ教師は目を逸らした。
「これは、ヴェリーショートです」
「発音きもいな!!」
「先生が生徒にキモいなんて言っていいんですか?」
ケツアゴ教師はまた目を逸らした。
「その…次から、気をつけろ!」
「いや、坊主じゃないんで。大体なんで坊主が禁止なんですかこの学校は。おかしいじゃないですか」
「そ、それは…」
ケツアゴ教師はまたまた目を逸らした。
「坊主だと学業に集中できないからじゃよ」
俺とケツアゴ教師が振り向くと校長が立っていた。
「いや、長髪だと集中できない、っていうのはまだわかるんすよ。坊主なんて学生の鏡of鏡じゃないですか」
「坊主はな…」
俺とケツアゴ教師はごくりと唾を飲んだ。ていうかケツアゴ教師はなぜ知らないんだ。
「頭じょりじょりしてるからずっと触ってしまうじゃろ。わしはそれで学生時代、留年した」
「「…」」
俺の学校には謎の校則がある。それはこの校長のせいかもしれない。いや、絶対そうだろ。