033「必修科目①」
——次の日
いよいよ、今日から『魔法自由科』での授業が始まる。1時間目は『魔法基礎』だ。
「どうも、皆様初めまして。魔法基礎⋯⋯というか魔法全般担当しています『セフィロ・アルマーニ』と申します。よろしくお願いいたします」
気の弱そうな先生が、気の弱そうな挨拶をするこのアルマーニ先生は魔法の授業だけでなく『魔法自由科の担任』も兼ねている。
「見た目すご〜く頼りないけど、仕事ができる人なのか⋯⋯な?」
人は見かけによらない⋯⋯とも言うしね。
「ちょっと先生! 黒板の魔法陣間違ってますよ!!」
「え、ええっ?! あ、ホントだ。すみません⋯⋯」
「⋯⋯⋯⋯」
だ、大丈夫、大丈夫。心配ない。きっと仕事できる人だよ。
絶対に!
いや、たぶん!
だ、だったら、いいな〜(震え声)。
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「さて、魔法基礎では六大魔法の歴史や魔法理論。また、魔石や魔力制御といった内容もやっていきます」
アルマーニ先生の話だと必修科目である『魔法基礎』という授業の内容は『六大魔法』全般の内容となるらしい。まー実際『生活魔法』は『日常生活でしか使えないクズ魔法』という世間一般の認識なので、必修科目で生活魔法を取り扱わないのも納得である。
「あ〜、ちなみに、必修科目以外では『生活魔法基礎』という授業もありますが⋯⋯これは、生活魔法士が多いここ『魔法自由科』ならではの授業ですので、生活魔法士の称号の方はぜひ受けてみてください。普段使っている生活魔法をもっと便利に使える知恵だったりが工夫を学べますので⋯⋯」
(へ〜、あるんだ。生活魔法の授業。『生活魔法基礎』か〜。受けてみよ)
そんな、先生の話を聞いて私が生活魔法の授業に興味を持っていると、
「先生ぇ〜。別に生活魔法をもっと便利に使うって言っても大して変わらないんじゃないですか〜?」
「そうそう。それに生活魔法でできることなんてほとんどが魔法使わなくてもできることばっかりですよ〜?」
などと、いかにも『ザ・貴族』というような生徒がアルマーニ先生の話を茶化し笑い物にする。
「いやいやいや! 生活魔法にはね! もしかしたらまだ我々も知らない未知の可能性が眠っているのかもしれないんだよ! そもそも生活魔法というのは六大魔法と違ってある意味自由度が高いとも言える魔法で、その観点からすれば⋯⋯」
「先生ぇ〜、必死すぎぃ〜!!」
「はっ!? す、すみません。私としたことが⋯⋯! と、とにかく! 生活魔法の授業も面白いので、必修科目じゃないですが興味ある人は受けてみてくださいね」
アルマーニ先生は生徒から茶化されたにも関わらず、あまりそこは気にしていないようで、むしろ、生活魔法の話を聞かれたことで、変なスイッチが入ったのか、早口で生活魔法の可能性の話をしだした。
そんな先生の様子は『オタクが好きな話をするときのソレ』に非常に酷似していたので、当然、その話に興味ない人からしたらドン引きされるのは自然の摂理である。
とはいえ、アルマーニ先生は『生活魔法』に可能性を見出している人だとわかっただけでも大きな収穫だった。
「え〜⋯⋯このように、六大魔法は生活魔法とは違って効果や威力が高いが、称号の階級に左右されるので、いかに『神託の儀』という儀式が重要であるかがよくわかるかと思います。つまりは⋯⋯」
今日の授業はこの世界で生きている人間なら誰もが知っているような内容だった。まー授業初日だからということなのかなと思った。
しかし、この『魔法基礎』では魔石や魔力制御についての話もすると言っていたので今後が楽しみである。しかも、魔石や魔力制御の専門授業もあるようで、そこでは魔法基礎のように大まかな概要だけでなく、より細かい内容だったり、実習のようなものもあるらしい。もちろん、私はその専門も受ける予定だ。
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次の授業も必修科目で『歴史』だった。
「やー諸君! 私は歴史担当の『ゲーリック・ハンセン』だ! よろしく!!」
体育の先生じゃなくて歴史⋯⋯だと?!
そう、皆の頭に疑問が浮かぶくらいにはアンバランスなほどのマッチョ先生だった。
「わっはっは! 君たち、歴史を学ぶには筋肉は必要不可欠なんだぞ!」
そんな、訳のわからない理論を展開し、生徒全員をドン引きさせていた。⋯⋯しかし、
「⋯⋯このように、この大陸は今から1万年前に誕生し、そして1000年前にオプト神様がこの世界を作った。しかし、それ以前は邪神が世界を滅さんと自身の使い魔である『魔族』を使って、人間や獣人、亜人らを襲っていた。そうして、邪神と魔族の侵攻が進む中、そこで現れた救世主である勇者が⋯⋯」
と、授業が始まると意外にも授業内容はまともだった。ていうか、すごくわかりやすいし、知識も深い。私も一応、小さい頃から(ていうか、赤ちゃんの頃から)歴史はそれなりに勉強して把握はしていたが、ハンセン先生ほど詳しくは知らなかったので授業はとても楽しかった。
でも、やっぱりその無駄にムキムキなマッチョ体型にはすぐに慣れそうもない。
「なろう」
「イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵というぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜」
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mitsuzo




