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生活魔法で異世界無双〜クズ魔法と言われる生活魔法しか使えない私が、世界をひっくり返すまでのエトセトラ〜  作者: mitsuzo
第一章<幼少編>

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017「ヘンリーとローラの暗躍(9歳〜14歳)」



「⋯⋯兄上」

「ん? どうした?」

「あ、あの、その⋯⋯⋯⋯ごめんなさい!」

「ええっ?! い、いきなり、どうしたんだい、ヘンリー!」

「これまでの⋯⋯これまで兄上のことを⋯⋯見下したり馬鹿にしたりして⋯⋯⋯⋯本当にごめんなさい!」

「ヘンリー⋯⋯」


 ヘンリーが一生懸命頭を下げ、私に何度も謝った。


「わかった。もういいよ、ヘンリー」

「兄上⋯⋯!」

「気にしなかった⋯⋯⋯⋯と言えば嘘になるけど、でも、今はもう本当に何とも思ってないよ。だって、こうしてヘンリーが勇気を出して謝ってくれたからね!」

「兄⋯⋯上⋯⋯」


 ヘンリーは涙を流していた。


「へ、へへ、やっぱりすごいな⋯⋯兄上は。まるで⋯⋯まるで器が違い過ぎるよ!」

「や、やめろよ、ヘンリー。私なんて、そんな大したものじゃ⋯⋯」

「やっぱり、ローラが言ってたように、兄上のように『偉大な何かを成し遂げようとする人』は違うね!」

「⋯⋯え? 偉大⋯⋯⋯⋯え? え?」

「そうでしょう、ヘンリーお兄様?」


 ローラが間に入ってきた。


「ああ、ローラの言う通りだったよ! それなのに、僕はなんて馬鹿だったんだ! こんな『偉大な兄上』にあんな酷いことを言ったりして⋯⋯⋯⋯まったく自分が情けないよ!」

「ふふ⋯⋯でも、これでわかったでしょ? ラルフお兄様がいかに偉大であるかを?」

「ああ。僕みたいな愚か者にもこうやって慈悲を与えてくださる兄上はまさに『聖人』だ!」

「ふふふ⋯⋯それいいですわね。『聖人ラルフお兄様』⋯⋯⋯⋯採用です」


 え⋯⋯採用?


 え? え? 何が?


 二人の会話が全くわからないんだけど?


「あ、ラルフお兄様は気にしないでくださいませ。これまで通り⋯⋯これまで通りでいいですからね」

「そうですよ、兄上! 兄上は生活魔法の研究だけに集中すれば良いのです。あとの些事など私とローラですべてうまくやっておきますから」

「え? えーと⋯⋯何がいったい⋯⋯どういうことになっているのかな?」

「ラルフお兄様。つまり、これからは私とヘンリーお兄様でラルフお兄様を全面支援していくという話です」

「え? あ、えーと⋯⋯⋯⋯ありが⋯⋯とう?」

「「はい!」」


 何だかよくわからないが、結果的にヘンリーもローラも私の生活魔法の研究に全面協力してくれるらしい。良いこと⋯⋯なのかな? 良いことなんだよね?


「あ、ありがとう、二人とも! じゃあ、明日からはヘンリーも一緒に『スーパー朝活』やる?」

「はい! 是非っ!!」

「ふふふ⋯⋯ヘンリーお兄様よかったですわね」

「ああ、ローラ! いろいろと(・・・・・)ありがとうっ!!」

「ふふ、どういたしまして」

「仲が良いな、二人とも」

「「はい! すべては『聖人ラルフお兄様』のために!」」

「はっはっは。何だい、それ? まるで何かの宗教(・・・・・)じゃないか」

「そうですね。はっはっは!」

「ですわね。うっふっふ!」


 こうして、私はヘンリーと仲直りし、昔みたいに私、ヘンリー、ローラの仲良し三人兄妹へと戻った。ヘンリーとは一時どうなるかと思っていたけど今ではすべてが丸く収まって本当に良かったと思う。



 などと、その時は思っていたのだが⋯⋯。



 この時、私は何も気づいていなかったのだ⋯⋯。



 二人が私のことを『兄以上の存在』として、崇め(たてまつ)っていたことを⋯⋯。



 二人が私のことを『聖人』と思って疑っていないことを。



********************



 そんな二人のことを何も気づかないまま、私は父上やヘンリーとローラに言われた通り、魔法学園入学までの6年間『高威力版生活魔法』の研究を続けた。


 あ、そうそう。ある日、ローラが「お兄様の生活魔法ですが、名称を変更していいですか? いいえ、しましょう」と半ば強引⋯⋯いや半強制的に迫ってきた。


 まー別に私は特に意識していなかったのでローラがどうしても変えたいというので好きにしてあげた。


 その結果、『高威力版生活魔法』は『ラルフ式生活魔法』という名称に変わった。


「ロ、ローラ〜。名前が付くのって何だか恥ずかしいよ⋯⋯」

「いえ、大丈夫です。ラルフお兄様の『名前』が入って完成です。これで完璧です。最高です」

「そ、そんなに褒め倒しても何も出ないぞ、こいつ〜。あは、あはははは」

「おほ、おほほほほ」


 ま、そんな『軽い気持ち』で名称を変えたことを後々後悔することになるのだが、今の私に知る由はない。




 変化と言えば、実はもう一つ⋯⋯⋯⋯私にとって、とても『嬉しい変化』があった。


 というのも、以前、父上に「危険だから」という理由で試すことができなかった『魔物討伐』を父上が認めてくださったのだ。


 ちなみに、その許可をもらったのはヘンリーとローラだったらしく、なので、父上にどうやって許してもらえたのか聞いたのだが、二人にはやんわり(・・・・)はぐらかされ教えてもらえなかった。


 私もあまり詮索し過ぎるのは二人に申し訳ないと思い、これ以上聞く事はしなかった。


 ま、結果的に二人のおかげで『魔物討伐』の許可が下りたので何も問題はないんだけどね。


 あと、母上も『魔物討伐』に対して最初は心配していたものの、今では「しっかりやりなさい。母もヘンリーやローラと同じようにラルフを全力応援よ!」と力強い言葉をいただいた。


 それにしても⋯⋯⋯⋯『父上から魔物討伐の許可』や『母上の説得』など、これらはすべてヘンリーとローラが父上と母上に説明してくれたおかげで実現したものだ。


 本当に頼もしい弟妹(ていまい)である。


 ちなみに、どうやって母上を納得したのか聞いたが、それもやはりやんわり(・・・・)と断られた。


 まーでも「さすが自慢の弟・妹!」と喜びのほうが強かったので特に深く聞くことはなかった。




 その後、『魔物討伐』にはヘンリーやローラも参加するということでスーパー朝活にヘンリーも加わることとなり、また次の父上との剣術・体術訓練にはローラも参加することとなった。


 しかし当初、父上は「ローラには剣術・体術は難しいんじゃないか?」と苦言を呈していたが、ローラが『ラルフ式生活魔法の身体強化(ストレングス)』を使って、父上にヘンリーと剣術・体術の模擬戦を見せた。


「こ、こりゃ、すごいっ!? ヘンリーも同年代では右に出るものなどいないくらい強いはずなのだが、そんなヘンリーと互角にやり合うとは⋯⋯⋯⋯信じられん!」


 父上は、ローラの剣術や体術が『本物』であることに驚くと同時に、手放しでローラの早朝訓練の参加を認めた。




 まーそんな感じで、『魔法学園入学』となる15歳までの6年間はあっという間に過ぎていった。


「イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵ギフトというぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜」

https://ncode.syosetu.com/n3084hz/


毎日13時更新。


よかったら、こちらもお読みいただければ幸いです。


mitsuzo

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