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生活魔法で異世界無双〜クズ魔法と言われる生活魔法しか使えない私が、世界をひっくり返すまでのエトセトラ〜  作者: mitsuzo
第三章<セルティア魔法学園/生活魔法クラブ編>

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124「幕間:魔法騎士科1年生たちの憂鬱(2)」



——マリアの場合


「し、信じられない⋯⋯」


 私はこの日、魔法というものがいかに怖いものかを知りました。


 それは、さっきまでいた王都の森での⋯⋯ラルフ君の新しく作ったというオリジナル魔法の完成披露会なるものでの出来事でした。


 ラルフ君は天才です。だって、生活魔法で『光属性』の『治癒(キュア)』を生み出したのですから。しかも、それの魔道具化にも成功し、さらには『魔法譲渡(アサインメント)』というこれまたラルフ君の『魔法を他者に受け渡す』という信じられないオリジナル魔法で私たち部員全員に『生活魔法の治癒(キュア)』を渡しました。


 こんなこと誰かに言っても信じないでしょうね。私だって、今でも信じられないのですから。


 これだけでも、ラルフ君の異常さ・規格外さがくっきりするのですが、でも、それは⋯⋯ほんの入口に過ぎませんでした。



「それじゃあ、まずは攻撃魔法として作ってきた、この⋯⋯『超電磁砲(レールガン)』から見てもらいまーす! あっ! ごめんなさい、少し皆さん、離れてもらってもいいですか?」


 ラルフ君が元気な声で新しいオリジナル魔法を始めようとした時、私たちに少し離れるよう指示しました。「どうしてか?」と聞くと、


「えっと⋯⋯もしかすると、少し激しい爆風が起きるかもな〜と思いまして⋯⋯」

「「「「「⋯⋯え?」」」」」


 ラルフ君がわざわざそう言ってくるのは珍しかったので、「これはガチでやばいやつかも⋯⋯」とテイラー君が呟くや否や、「みんな! ラルフから離れろー!」と率先して皆を誘導してくれました。


 正直、それはテイラー君の親切心かな?⋯⋯と思いましたが、それは間違いでした。


 テイラー君はラルフ君がわざわざ注意することは「本当にやばいやつだから」という恐怖からの回避行動だったと今振り返ってみれば理解できます。


 そんな、ラルフ君の『注意の脅威』をよくわかっていない私は呑気にも「ラルフ君の新しい魔法、楽しみです!」とワクワクしていました。⋯⋯そして、


「じゃあ、行きますねー! 生活魔法⋯⋯⋯⋯『超電磁砲(レールガン)』っ!!」



 ブーーーーーーーン⋯⋯⋯⋯チュドォォォォォォォォォンンンっ!!!!



「「「「「ごっ⋯⋯おおおっ!!!!!!!」」」」」


 ラルフ君が目の前にある大きな岩山に向けてかざした右手の人差し指と中指から『ブーン』と直径10センチほどの光の玉が回転しながら膨らみ始めました。


 そして、その光の玉にどんどん光属性の魔力なのか何なのかわかりませんが、とにかく密度の濃い光のエネルギーが高速回転し、ある程度のところでラルフ君がその光の玉を目の前の岩山に飛ばしました。


 そのスピードはまさに雷のような凄まじいスピードだったと思います。「ラルフ君の光の玉が飛んだ!」と思った瞬間には岩山に当たりました。


 そのとき、『チュドーン!』とこれまで聞いたことがない凄まじい音がしたので、てっきり岩山が破壊されたと思いました。しかし、結果はある意味予想外であり、同時に末恐ろしい魔法であることを実感させました。


 だって、その直径10センチほどの光の玉から飛び出した光の矢は、岩山を破壊することなく当たった箇所だけを完全に貫通させていたからです。


 パッと見は地味ですが、しかし、岩山のその当たった箇所からそのくり抜いた出口まではおよそ10メートル以上はあったかと思います。それはつまり⋯⋯、


 ラルフ君の光の矢は10メートルもの厚さのある岩山を完全に貫き通したということ。


 これだけ硬そうな岩山を⋯⋯しかも10メートルもの厚みのある岩山を⋯⋯完全貫通させるほどの威力の魔法なんて見たことも聞いたこともありません。少なくとも私の知識にはありません。


 ちなみに、それだけの威力なだけあって、ラルフ君がその指先から光の矢を放った瞬間、そこから爆風のようなものがブワッと広がりました。


 もし、ラルフ君の指示がなければ今頃全員数メートルは吹き飛ばされたことでしょう。


 ラルフ君が新しく生み出したオリジナル魔法『超電磁砲(レールガン)』⋯⋯。まさにこの世のものとは思えない凄まじい威力の魔法でした。




「はぁ〜、私、生活魔法クラブでやっていけるのでしょうか」


 現在、生活魔法クラブから帰ってきた私は自室で一人今日のことを振り返りながら物思いに耽っております。正直、今日のラルフ君を見て、この生活魔法クラブでやっていける自信がありません。⋯⋯でも、


「ううん、弱気になっちゃダメよ⋯⋯マリア! お父さんやお母さん、それに村のみんなのためにも魔法学園で魔法を磨いて立派な魔法騎士なるんだから! それに、いつまでも弱いままだと幼なじみのリベラに心配ばかりかけてしまうし⋯⋯」


 そう言って、マリアは不安な気持ちを切り替えて前を向く。


「私は生活魔法クラブで絶対に強くなって⋯⋯見せる!」


 マリアは一人、ベッドの上に立って拳を天に突き出してそう宣言した。




 普段のマリアは引っ込み思案だが、本当の彼女はこのように血気盛んな元気な女の子だということを⋯⋯(のち)に皆に知られることになるのは——また別のお話。


「イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵ギフトというぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜」

https://ncode.syosetu.com/n3084hz/


『毎週土曜日13時更新』です。


よろしくお願いいたします。


mitsuzo


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