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生活魔法で異世界無双〜クズ魔法と言われる生活魔法しか使えない私が、世界をひっくり返すまでのエトセトラ〜  作者: mitsuzo
第三章<セルティア魔法学園/生活魔法クラブ編>

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120「情報共有と優先事項」



 その後、私たちはフリオ先生や他の部員⋯⋯テイラーとミーシャ、そしてミーシャの従者であるサブリナ。そして、エミリーにケビンと全員に集合をかけて先ほどの話をした。


「「「「「せ、生活魔法が⋯⋯全属性魔法⋯⋯」」」」」


 集まった面子が一斉に唖然とし、遠くを見つめる目をする。


「な、なるほど。たしかに生活魔法というのを見方(・・)を変えれば全属性魔法というのは⋯⋯たしかに理に適っているとは思いますが⋯⋯」

「到底、納得できるものじゃないわよっ!?」


 フリオ先生の戸惑う言葉の上から、ミーシャがさらに被せて声を荒げる。


「ミーシャお嬢様の言う通りだ。ラルフ・ウォーカーの言っていることはあまりにも荒唐無稽がすぎる⋯⋯⋯⋯とも思ったが、私は正直可能性はあるのかと思っています」

「え、ええっ?! サ、サブリナっ!!」


 サブリナもミーシャと同じような言葉を発してくるかと思ったら、意外にも『生活魔法=全属性魔法』という話を信じる⋯⋯というような発言をし、ミーシャや周囲の者を驚かせた。


「ど、どうして⋯⋯?」


 ミーシャはまさか自分の言葉に反するような反応が帰ってくるとは思っていなかったので、だいぶ戸惑いの浮かべている。


「ラルフ・ウォーカーのこれまでの言動や魔道具作成の実績を見れば、その『生活魔法=全属性魔法』という話はとても納得がいきます。辻褄が合う⋯⋯という感じでしょうか」

「た、たしかに⋯⋯! ラルフの作った魔道具は『光魔法の治癒(キュア)』の魔道具だ。しかも、その『治癒(キュア)』は六大魔法ではなく、生活魔法で作ったと言っていたし、実際ラルフの称号は『生活魔法帝』という、おそらく生活魔法に関する称号であることは間違いない⋯⋯」

「⋯⋯そうね。そう考えたら、生活魔法が全属性魔法と言われればそのほうがしっくりくるわね⋯⋯」

「な⋯⋯?! テ、テイラー⋯⋯エミリー⋯⋯」


 サブリナの発言にテイラーとエミリーも同じ感想を持ったようだ。


「い、いやいやいや⋯⋯おかしいでしょ!? テイラーとエミリーの言葉よりミーシャ様の言っていることがまともじゃないですかっ?! 生活魔法が全属性魔法だなんて⋯⋯」


 すると、ここで常識人のライズがミーシャを擁護した。しかし、


「⋯⋯いえ、ライズ。そうではないわ」

「え? ミーシャ様?」

「私が間違っていたわ。たしかにこれまでのラルフのことを考えたら、『生活魔法=全属性魔法』はしっくりくるもの」

「ええええええええ〜〜〜っ!!!!」


 ライズは擁護したはずのミーシャのまさかの手のひらクル〜に思わず叫び声を上げる。


「そうだな。ラルフ・ウォーカーのあの魔道具を見ればな⋯⋯。むしろ、『生活魔法=全属性魔法』のほうがしっくりくる」


 魔法騎士科の火魔法特級士でもあるケビン・スレイプニールもまた私の話にすぐに同意した。ミーシャのように色々と意見が出て、理解や納得をさせるのに時間がかかると思っていただけに、みんなにすんなり受け入れてもらってよかった。


 どうやら、『光魔法治癒(キュア)の魔道具』を作ったのが皆の理解につながったようだ。⋯⋯よかった、よかった。


「⋯⋯ダメだ。この生活魔法クラブには⋯⋯もはや常識人が一人も⋯⋯いない⋯⋯」


 そんな私の話を納得する皆の横で、ライズが何やら頭を抱え一人唸っていた。


 何を悩んでいるのかわからないけど⋯⋯がんば!



********************



「⋯⋯ラルフくん、情報共有をありがとうございます。さて、そうなると今後のことを少し考えなければなりません」


 と、フリオ先生が真剣な表情で皆に声をかける。フリオ先生は一度大きく深呼吸をしてから話を始めた。


「まず⋯⋯皆さんには生活魔法の魔力回路を開くことと、魔力制御の技術を上げることを最優先事項とします。元々、『光魔法治癒(キュア)の魔道具』の増産目的として『魔法譲渡(アサインメント)』するために生活魔法の特訓をする⋯⋯という話をしていましたが、しかし、今の状況を鑑みるに、やることは一緒ですが目的は魔道具の増産ではなく⋯⋯『生活魔法習得』を最優先事項とします!」

「「「「「っ!!!!」」」」」


 フリオ先生の言っていることは私も含めこの場の皆が暗黙で理解をした。


「⋯⋯どうやら皆さん理解しているようですね。⋯⋯そうです。このラルフくんの『ラルフ式生活魔法』の話はこの世界の魔法の常識を変えるものです。そして、この情報が広まれば大混乱に陥ります⋯⋯」


 皆、フリオ先生の言葉に首肯する。


「ただ、まー⋯⋯そもそも、我々は現体制である『六大魔法第一主義』に異を唱える者です。そして、そのための動きとして行ったのがラルフくんのオリジナル魔法で作った『光魔法治癒(キュア)の魔道具』の秘密販売なわけです。なので、いずれ、このことが現政権に見つかるのは時間の問題⋯⋯。ですので、今は『ラルフ式生活魔法の習得』を最優先に進めていきましょう。⋯⋯まー結果的に魔道具増産にもつながりますしね」


 そう言って、フリオ先生がニコッと笑った。


「要するに、ラルフ式生活魔法を習得して現政権からの襲撃に今のうちから備える⋯⋯てことだ」


 と、フリオ先生の説明の後にレイカ先輩が立ち上がって補足する。


「もっとわかりやすく、はっきりと言えば⋯⋯ラルフ・ウォーカーの自重を捨てたオリジナル魔法作成や、魔道具開発の結果、私らもその『ラルフ式生活魔法』を習得して、大暴れするぞってことだ! わかったか!?」

「「「「「おおおおおおおおおーーっ!!!!」」」」」


 レイカ先輩の俺ディスりの説明に、なぜか皆が賛同したかのような声を上げた。⋯⋯解せぬ。


 とはいえ、昨日私が提案した『魔道具増産のための生活魔法特訓』から『各個人のラルフ式生活魔法習得』という方向に舵が切られた。


 私的には、皆が『ラルフ式生活魔法』を身につければ、結果的に本来自分が望んでいた魔道具増産の人員が増やせるので結果オーライである。




 よーし、頑張って皆に教えちゃうよっ!!


「イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵ギフトというぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜」

https://ncode.syosetu.com/n3084hz/


『毎週土曜日13時更新』です。


よろしくお願いいたします。


mitsuzo

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