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生活魔法で異世界無双〜クズ魔法と言われる生活魔法しか使えない私が、世界をひっくり返すまでのエトセトラ〜  作者: mitsuzo
第三章<セルティア魔法学園/生活魔法クラブ編>

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117「生活魔法帝と古代遺跡(1)」



「話は聞かせてもらったっ!!」

「「「レ、レイカ先輩っ?!」」」


 ソアラちゃん、セリ、アリスと話していると、突如レイカ先輩が襲来。


「い、いきなり、なんですか!?」

「フフフ⋯⋯ラルフ、あたいはお前がその称号『生活魔法帝』の話をしてからずっと古代史や古代遺跡などを調べていたからな」

「「「「えっ?!」」」」


 レイカ先輩がそんなことをしていたとは⋯⋯。ていうか、


「しかし、なんで古代史や古代遺跡を?」

「それは、前からあたい自身、六大魔法や生活魔法について色々と思うところがあってな。それでお前の生活魔法⋯⋯特にお前が編み出した『ラルフ式生活魔法』を見て、さらに確信したんだ」

「確信?」

「ああ。生活魔法は六大魔法よりもかなり優れているものじゃないかとな」

「っ?! レイカ先輩ってそんなこと思っていたんですか?」

「ああ。何だ? そんなに意外か?」

「いや、意外ですよ! だって、レイカ先輩はこの国の三大侯爵家の1つ、シュバイツァー侯爵家なんですよ。そんな貴族でも上の身分の家柄のレイカ先輩が生活魔法を六大魔法より優れていると考えていただなんて⋯⋯」

「ふん。あたいは家柄なんて特に気しちゃいない。それよりも魔法探求のほうがずっと大事だ」

「さすがです、レイカ先輩!」

「うむ。やはりアリスとは気が合うな」

「ありがとうございます! 私、レイカ先輩と一緒に魔法を探求して真髄を極めたいです!」

「うむ。共に励もうっ!!」


 レイカ先輩とアリスが何やら意気投合してガシッと固い握手をかわす。


「ちょ! 話、逸れてますから!!」


 話がだいぶ逸れてしまったので私はすぐに2人の間に入って元に戻した。



********************



「さて⋯⋯これまでに調べた範囲ではあるが、正直はっきりとしたことは何もわからなかった⋯⋯」


 話が戻り、再びレイカ先輩が語り出した。


「が、しかし、いくつかの『ヒント』のようなものは見つけることができた」

「え? ヒント?」

「うむ。まず、お前の称号『生活魔法帝』についてではないが⋯⋯生活魔法について『面白い可能性』を見つけた」

「面白い⋯⋯可能性?」

「ああ。古代⋯⋯今から1万年前にこの大陸が誕生後、それから1000年前までこの世界は邪神とその眷属である魔物によって支配されていたのは知ってるな?」

「は、はい。『邪神アルファ』と魔物によって当時の人類が滅亡寸前だったって話ですよね。でも、そんな状況の中で『オプト神』がこの世界に現れ、邪神アルファを封印した⋯⋯」

「そうだ。で、歴史的にはその後オプト神が残された人類に生きる希望としてオプト神の力の一部である『六大魔法』を『称号』という形で授けるようになった⋯⋯ここまではいいな?」

「はい」

「では、生活魔法の歴史についてはラルフ⋯⋯お前どこまで知っている?」

「え? 生活魔法の歴史? あー⋯⋯あれですか? 生活魔法は邪神アルファの力の一部⋯⋯というやつ」

「そうだ」


 そう⋯⋯この世界で生活魔法が『クズ魔法』と言われるのは『日常生活程度しか使えない魔法』だからと言う理由だけではない。実は、この『邪神アルファの力の一部』という伝承が根強いからである。


「で、でも、それって、あくまで伝承で⋯⋯明確な証拠はまだ見つかっていないって⋯⋯」

「う、うん! 僕も村では生活魔法が『邪神アルファの力の一部』というのは何の証拠もない話だって聞いてるよ」

「ああ、そうだ。マリアやソアラの言う通りだ。実際、これまでの研究ではそんな証拠はまだ発見されていない。⋯⋯がしかし、この伝承が多くの人に信じられているのはわかるだろ?」

「「「「⋯⋯⋯⋯」」」」


 レイカ先輩の言葉に私を含め皆が言葉を失う。つまり『肯定』の意である。


「⋯⋯レイカ先輩。それにしても、どうしてそんな話を今⋯⋯?」

「うむ。それなんだがな⋯⋯これから話す内容はまるで確証のない話だし、絶対に口外してはいけない内容となる。なので、そのつもりでしかとして聞いてほしい」

「そ、そこまでの⋯⋯話なんですか?」

「ああ、そうだ」

「わかりました。私は大丈夫です」

「アリス」

「もちろん私もです」

「ラルフ⋯⋯うむ」


 その後、ソアラもセリもマリアも「絶対に口外しない」ということを告げた。


「うむ。わかった。では話すとしよう。ちなみにこの話はあたいの家の『暗部』を使って調べさせた話ではあるが⋯⋯」


 レイカ先輩がサラッと『暗部』と言って全員がビクッとするが、そこはあえて誰も触れずにスルーした。⋯⋯だって、触れてしまったらその先の話が怖いもの。


 うん。世の中、知らないほうがいいものってあるからね。


「さて、その暗部のほうで調べた結果、ある『メモ書き』を古代遺跡で発見した」

「「「「メモ書き?」」」」

「ああ。で、そのメモの内容というのが⋯⋯」


 ここで、レイカ先輩が一度大きく深呼吸をした。そんなレイカ先輩の態度を見て、その場の全員に緊張が走り思わず息を呑む。


「この今ある歴史はすべて改竄された『作られた歴史』であるという内容だったんだ」



********************



「「「「⋯⋯え?」」」」


 レイカ先輩から告げられた言葉に全員が唖然とする。


「作られた⋯⋯歴史?」

「それはどういう意味⋯⋯なんですか?」

「メモ書きには『元々、この世界を見守り繁栄をもたらしていたのは邪神とされているアルファ様であり、しかもアルファ様は邪神などではなく『創世女神アルファ様』という存在だった』⋯⋯記されていた」

「「「「⋯⋯は? 創世女神?」」」」

「そして、さらにそのメモには『この平和で豊かだった世界を歪めたのはオプト神である』⋯⋯とも書かれていた」

「「「「なっ!?」」」」


 レイカ先輩の口から語られた話があまりにも衝撃的で私たちはしばし呆然としていた。


「ちょ、ちょっと、待ってください!? 一つずつ、一つずつ、確かめさせてください!!」


 ここで、アリスがレイカ先輩に情報の整理をしたいと訴えた。そして、そのアリスの提案に私たちもまたアリスと同じ思いだったので、レイカ先輩に「お願いします!」という気持ちで視線を向ける。


「ああ、もちろんだ」




 レイカ先輩もそう言われることを予想していたのだろう⋯⋯。特にアリスの提案に対して否定することはなかった。


「イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵ギフトというぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜」

https://ncode.syosetu.com/n3084hz/


『毎週土曜日13時更新』です。


よろしくお願いいたします。


mitsuzo

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