116「生活魔法帝」
——一夜明け、生活魔法クラブ部員全員による『生活魔法』の特訓が始まった
とは言っても、やることは『生活魔法を使い、その魔力回路に慣れること』なので、各自部活以外の空いた時間にやってもらうこととなった。
ちなみに、私はとにかく注文分の『生活魔法版『治癒』の魔道具』を作り続けることと、新しい『生活魔法の魔道具』の開発⋯⋯と今まで通りの作業をすることに。
そして、今日からはそこにアリスも加わったので、作業メンバーは『私・ソアラちゃん・セリ・アリス』となり、現在はアリスと『生活魔法版『治癒』』を魔石へどんどん封入していた。
「はぁはぁ⋯⋯これ⋯⋯ノルマはいくつなの?」
アリスがすでに息切れしながら問いかけてきた。
「とりあえず、今日中に一人10個かな?」
「じゅ、10個⋯⋯。とてもじゃないけど⋯⋯無理」
そう言って、ガクッとうな垂れるアリス。
「うん、アリスは仕方ないよ。だって、まだ生活魔法に慣れてないだろうからね。残りは私がやっておくよ」
「いい、やる。だって、そのほうが魔力量も増えるんでしょ?」
「ま、まあ、そうだけど⋯⋯」
「だったら、やらない理由はないわ」
「ほどほどに⋯⋯ね」
アリスはそう言って一度『魔力回復用ポーション』をグイッと勢いよく飲んで作業を再開した。なかなかの根性である。
「⋯⋯それにしても生活魔法って使ってみてわかったけど、ずいぶん魔力制御が難しいわね」
「まー私は元々『生活魔法帝』という称号だから生活魔法自体に魔力制御が難しいというイメージはないかな⋯⋯」
「そう⋯⋯なんだ⋯⋯。まーそういうところも踏まえて、できるだけ私は『生活魔法版『治癒』』の魔石への魔法封入を優先的にやるわ!」
「あ、ありがとう⋯⋯」
すごいやる気である。
アリスを見て、最初の第一印象は「難しそうな人」だったけど、話してみると意外に話しやすかった。特に『生活魔法』になると熱量高く話してくる。
なので、アリスとは話しててすごく楽しい。
そんなアリスに『生活魔法の難しさ』について話しかけられたので、その返事をすると『あるワード』がアリスのアンテナに引っかかった。
「ところで、そのラルフの称号『生活魔法帝』ってさ⋯⋯何なの?」
「え?」
「前から気になってたのよ。ラルフのその称号⋯⋯。知ってのとおり、私は生活魔法の研究をしていたけど、そんな私がラルフのその『生活魔法帝』なんて称号は初めて聞いたわ」
「あ、それはボクも聞きたいな」
「ソアラちゃん!」
「私もお前の称号に興味がある。話せ」
「セリまで!?」
そう言って、3人が迫ってくる。
「ちょ、ちょっと待ってくださいっ?! 正直私も自分の称号については何もわからないんですよ!」
「「「え? そうなの?」」」
「はい。だから、私から称号について特にお話しするものなんて何もないです」
「「「え〜〜⋯⋯つまんな〜い」」」
おい、本音が出てるぞ。
「⋯⋯じゃあ、ラルフって称号について何もわからないまま、これまで魔法を使っていたってこと?」
「は、はい」
「う〜ん⋯⋯まーたしかに称号のことを知らなくても魔法を使役できるからな⋯⋯」
「まー⋯⋯そうですねぇ」
そう言って、アリスとセリが「う〜ん」と考え込む。するとそこにソアラちゃんが、
「⋯⋯あのボク思うんだけど、もしかしたらラルフの称号ってさ、『古代』のものに関係しているんじゃないかなぁ」
「「「古代?」」」
「ソアラ⋯⋯『古代』って『古代遺跡の時代』のことを言ってる?」
「はい、そうです。姫様」
「⋯⋯なるほど。たしかに古代ならそのラルフの称号の答え⋯⋯ありそうね」
と言って、二人が何やらブツブツと話始めた。
まーたしかに、セリとソアラちゃんは『古代遺跡』のことを色々と知っているみたいだから「もしかしたら本当にこの称号のことがわかるかも⋯⋯」という期待はある。
ぶっちゃけ、これを機に称号の正体が分かれば私としてもありがたい。
「古代遺跡⋯⋯か。私は専門外だけど⋯⋯でも、たしかにラルフの称号につながる『何か』がありそうね」
横でアリスが少し興奮気味にひとり言を言っていた。ちょっと楽しそうだ。
——そんな時だった
バン⋯⋯!
「話は聞かせてもらったっ!!」
「「「レ、レイカ先輩っ?!」」」
どうも。mitsuzoです。
突然ですが、次回から『生活魔法で異世界無双⋯⋯』の更新頻度が『毎週土曜日午前11時』と『週1回更新』となります。
理由はストックがないことや、話の展開を練り直すこと、あとはプライベートによる理由です。一応、今後の話の展開が決まってストックが貯まっていけば、また『毎日更新』に戻す予定です。
なので、少し「お休み」という形にはなりますが何卒よろしくお願い致します。
********************
「イフライン・レコード/IfLine Record 〜ファンタジー地球に転移した俺は恩寵というぶっ壊れ能力で成り上がっていく!〜」
https://ncode.syosetu.com/n3084hz/
『毎週土曜日13時更新』です。
よろしくお願いいたします。
mitsuzo




