プロローグ
初投稿です。よろしくお願いします。あまり長くありません。完結迄お付き合いいただければ幸いです。
6歳の誕生日に私の魔力測定が行われた。
「おおっ」
「こんな魔力量は見たことが無い!」
「属性の多い事!流石王家の血を引く姫だ!」
私は目の前の水晶からの光がただ眩しいと思った。
その日、たくさんいる兄弟たちの前で、王である父に抱き上げられ、初めて褒められた事を覚えている。
その日から魔力の厳しい訓練が始まった。
そして3年後、さじを投げられて放り出された。
「こんなに使えないとは思わなかった」と魔術の老師が言う。
「王家の恥さらしめ!」兄、姉、妹までもが私を蔑んだ。
火魔法も、雷魔法も、風魔法も、水魔法も、氷魔法も使えたのだが、致命的な弱点があった。
「これだけの魔力量が一切攻撃に使えないとは有り得ない!」
「何という役立たずか!」
兄弟たちは魔物相手にその魔力を存分にふるっていた。
「魔力の無い姫として育て、いずれどこかの国と政略結婚させては?」
兄の言葉に王妃は目を吊り上げた。
「下女の生んだ子。魔力が無いなら下女に戻すべきです」
「適材適所である」と父王に言われて、放り込まれた先は騎士団の野営地。
「雑用係としては一流になれるぞ。励め」
私、第八王女シェリルが9歳の時だった。
今回だけ短めです